マガジンのカバー画像

通訳日記

22
日伊通訳・現場の話
運営しているクリエイター

#日記

僕が通訳者になるまでの道のり

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112) 「日本語上手ですね」「ペラペラですね」「さすが通訳者ですね」など、よく言われている。この言葉には、マッシ=日本語を当たり前に話せる、の意味が少なからず込められているように思う。そう言う人たちは僕の現在の結果しか見ていない。 大学生になり、ようやく大人として学べる!と意気込んだ矢先に、まるで小学生に戻ったかのようにわからない事だらけ。社会人になって日本に来て、苦労しながら、泣きながら、毎日コツコツと勉強しつつ働いてきた結果

日本大手企業の通訳メモ

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112) 今日は日本大手企業で日伊通訳を担当させていただいた時の通訳メモを公開します。工場見学でイタリアの技術者と商品の加工を見ながら大きな音の中で通訳できた思い出です。 ご参考になれば嬉しいので、見せられるページはこちらです。 Massi

知らない言葉=プロの価値

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112) Foodex Japanに出展しにきた、イタリアのハムやサラミの生産者に日伊通訳を担当させていただいた時の話。 展示会中に色々なことやエピソードがあったが、話したい内容はビジネスディナーのことである。 その日は和食の名店でのディナーだった。イタリア側の社長とその奥様、日本側の社長とその部下3人の計6人の通訳だ。 奥様は和食に非常に興味があって、出てくる料理に関するありとあらゆる質問をされた。もちろんメインはビジネスの通訳

次世代の通訳者がやるべきこと

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112) 企業から見ると、通訳者は言語以外にメリットはない。 今後は通訳者が増え続ける中で、外国語が話せるというのは、もはやビジネスをする上で特別な事ではない。 通訳者は、言語以外の商品価値を自らに見出さなければいけない。 企業は何に価値を感じるか。売買がスムーズにいき企業同士のパイプが太くなる事である。 海外の企業は日本のビジネスマナー、会社の仕組み、やり取りがわからない。言語をベースにしてその上で、日本の企業にとって当たり前

大手との交渉から契約まで、具体的な話

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112) 今日は大手とのやりとりや事務的な現場の話だ。実際に頂いたメールを見せながら具体的に話そうと思う。 通訳者になりたいなら、何を勉強すればいい? 経験がないから、何から始めればいい? 社内通訳者からフリーランスになりたいが、不安。どうやって進めばいい? などなど、スキル向上やキャリアアップに対する抱えがちな不安がある。 上記の不安については、今までノートに書いたように、とにかく考えるより動くことで解決し、良いも悪いも不安か

通訳者から見た良い言葉の遣い方

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112) 通訳者にとって、一番重要な道具は何だと思う?ノートではない。電子辞書でもない。正解は「言葉」だ! 仕事の道具というのは、勉強してきた言葉、経験から学んだ言葉、観察から聞いた言葉、様々だ。 たくさん学んだ言葉の中から、パズルのように文章を作ってアレンジして口から出す。頭の中の本棚にある言葉と、周りで飛び交う言葉。記憶力と吸収力が大切だ。 さらに通訳者にとっては、コミュニケーション力も重要な道具になる。言葉をさらに伝わりやす