どうか歌を

こんな時間に目が覚める。
音楽を聴き、ひとり、夜明けを待つ。

思えば、中学生の頃から音楽と共に生きてきた人生だった。
音楽は癒しであり、私の精神安定剤、睡眠導入剤でもあった。

入院生活をまたもやしているのだが、
ある高校生の男の子と音楽の話をした。

「私へ音楽をひとつ贈ってほしい」と言うと、
彼は考えた末、「羊文学」を教えてくれて、私は「羊文学いいよねー!!!」と意気投合した。

ほどなくして、彼は開放病棟へ移動した。

仲良くなっても、またそれぞれの道へ戻っていく。寂しい気持ちはある。でも、それが病院というもの。

いつかばったり会った時には、近況報告したい。
その時は私は創作物のカケラを拾い集めて、形にしていたいと思った。

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