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散文詩:つくし

今年初めてつくしを目にした。よちよちと歩きはじめた息子と一本ずつ手にして大橋の方へと歩んだ。河川敷の公園は夫も興じていた草野球で変わらず賑わっている。彼と死別して以来避けてきたこの場所に私は幼子に手を引かれて再来した。進む先から一片の花びらが舞い落ちて愛息の頬にくっついた。橋下の陰に立つ桜だけ、まだ散り終えてはいなかった。

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