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恋愛詩:占いと神頼み

失恋の傷を癒す為だったのだが…

“不幸な男に貢ぎ
共に法の下僕と対峙し
肉は焼かれ喉は渇き
泡を吹くだろう”

と占いというよりオカルト的な
予言を聞かされた

こうなったら神頼みだ
と会社を早退して神社へ
前に並ぶ同世代の男性の
挙動が怪しいどうも財布を
落としたらしい

貸してあげた五円を
返したいからと駅前の交番に
付き合うと幸いにも
財布は届いていた

ご馳走すると言うので
思い切って失恋の話をすると
じゃあ一杯やってスッキリしようと
意気投合し焼き鳥屋へ

目の前の炉端で焼き上がる串物を
堪能し中ジョッキで喉を潤し
口まわりの泡を互いに笑い合う
そこで初めて彼も失恋した為
あの神社へ行ったが財布を落として
さらに気落ちしていたと告白
そして今日はあなたと出会えて
幸運だったありがとうとも…

あの占い師に
今後の恋の行方でも
聞きに行こうかしら
と酔いのまわった頭が
どうも先走っている様だ

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