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第25回おうちでレガシー カバレージ Round2 Kiyoaggro(URデルバー) VS 今岡(ジェスカイメンター)

どんなものにも、黎明期というものが存在する。筆者が運営するイベント「おうちでレガシー」、今回でめでたく25回を迎えることとなったが、まだこういった媒体や運営が整備されていないころは、小さいコミュニティでワイワイと遊んでいた。

その頃、おうちの覇者として君臨していたのは、コミュニティ切ってレガシーに造詣が深いプレイヤーである「今岡」。積極的にMOでレガシーをプレイしていた彼は、メタが安定しないおうち黎明期をスニークショーで泳ぎ切り、全勝を何度ももぎ取るなど、大活躍をしていた。また、以前筆者が運営していた「おうちでコマンダー」にも積極的に参加しており、名実ともに、おうちの顔と言っても過言ではない。

時は流れ現在。何故か全国津々浦々から強豪プレイヤーが集まるようになった現在のおうちでレガシーにおいて、「おうちでレガシーの覇者」というのは誰だろうか。

一平凡レガシープレイヤーである筆者にはとても決めづらいが、あえて一人挙げるとするならば、デルバーの寵児、「Kiyoaggro」ではないだろうか。晴れる屋の大型イベント「レガシー東海王」で優勝経験2回。現在も積極的に配信活動を行い、レガシーの顔であるデルバーデッキの魅力を発信しているプレイヤーだ。おうちでレガシーでも、全勝経験を2回持つプレイヤーだ。

黎明期の覇者である今岡、そして現環境の覇者であるKiyoaggro。互いにその座を譲れないプレイヤーが、二回戦でかちあうこととなった。

■Game 1

先手は今岡。まず《溢れかえる岸辺》をセットしてゴー。対するKiyoaggroは、《霧深い雨林》を切り《Volcanic Island》、そこから《ドラゴンの怒りの媒介者》をプレイ。青い土地から1ターン目クロック設置。URデルバーならではのA定食である。

2ターン目、今岡は《溢れかえる岸辺》を起動し《平地》をサーチ。X=0で《虹色の終焉》を《ドラゴンの怒りの媒介者》へ。その後《沸騰する小湖》から《島》をサーチしてゴー。

Kiyoaggroのターン。まずは《Volcanic Island》から《渦まく知識》を唱えるが、これは今岡が《島》を戻しながら《目くらまし》。これ以上ドローをさせたくないということだろうか。Kiyoaggroは《沸騰する小湖》をセットしてターンを今岡へ返す。

3ターン目。今岡は島をセットしてゴー。Kiyoaggroは《沸騰する小湖》から2枚目の《Volcanic Island》をサーチ。キャストしたのは《表現の反復》。「URデルバーで真におかしいのはこのカードでは?」と噂されるほどに強力なドローカード、当然今岡が見過ごすはずがない。先ほど同様《島》を戻しながら《目くらまし》。終始妨害の構え。《表現の反復》が打ち消されたKiyoaggroはターンを終了。

メインフェイズ終了時に今岡は《島》から出していたマナを絡めつつ《激しい叱責》。ドローしながらエンドステップに自壊。場にクリーチャーは皆無なので要はサイクリングドローのようなものだ。

4ターン目。今岡は《島》を置き直して終了。Kiyoaggroも《思案》を唱えつつ手札とライブラリートップを整え、《Volcanic Island》をセットしてターン終了。

5ターン目、今岡は《島》から《渦まく知識》。手札を整えつつ《溢れかえる岸辺》を置いてパス。Kiyoaggroのターン、2マナ払い、墓地から代替コストとして《霧深い雨林》《渦まく知識》《沸騰する小湖》《表現の反復》《思案》を追放し、場に出したのは《濁浪の執政》。2マナ5/5飛行クリーチャーが盤面に躍り出る。

「URデルバーで真におかしいのはこのカードでは?」と噂されるほどに強力なクロック、当然今岡が見過ごすはずがない。《溢れかえる岸辺》から《島》をサーチし、《平地》から《剣を鋤に》。徹底的にKiyoaggroの行動を絞る。だが、これに対しKiyoaggroは《目くらまし》。平地から1マナを払う今岡に対し、さらに《目くらまし》をおかわり。《剣を鋤に》をさばかれてしまう。

6ターン目、今岡は《虹色の眺望》をセットし《山》をサーチ。そして2マナで《表現の反復》。手札を補充してゴー。Kiyoaggroのターン。ついにクロックが今岡を襲い始める。《目くらまし》で戻した《Volcanic Island》をセットしながら《濁浪の執政》でぶん殴り今岡のライフが10点に。このままいけばあと2ターンの命だがどうなるか。今岡はメインフェイズ終了時に《激しい叱責》をキャスト。再度サイクリングじみた動きをする。

7ターン目、今岡がプレイしたのは、《瞬唱の魔道士》。墓地からフラッシュバックするのは《剣を鋤に》。2度目の正直で《濁浪の執政》を処理。そろそろ攻勢に転じたいが果たして。Kiyoaggroのターン、《Volcanic Island》をセットしながら《表現の反復》でクロックを探しに行く。そのままターンを渡す。

8ターン目、今岡は《瞬唱の魔道士》でパンチ。Kiyoaggroのライフは22点。少しでもライフを削っていきたい。そのまま構えてターンを渡す。Kiyoaggroのターン。まずは《表現の反復》。その後、《渦まく知識》をキャスト。手札を整えつつ、《霧深い雨林》から《島》をフェッチし、《思案》をキャスト。今岡へターンを返す。

9ターン目、今岡は《表現の反復》。その後、追放した《思案》を唱えながら、《Tundra》をセットして再度《思案》。その後《瞬唱の魔道士》で殴りつけ、Kiyoaggroのライフを19点まで削りながらターンをKiyoaggroへ。

Kiyoaggroのターン。2マナ払って盤面に送り出したのは、《若き紅蓮術師》。「URに限らずデルバーでおかしい元祖はこのカードでは?」と噂されるほどに強力なクロック生成機、当然今岡が見過ごすわけがない。今岡は《意志の力》を切って《意志の力》。

だがこの動き、「もうピッチで撃てる打ち消しがない」と言っているというもの。当然Kiyoaggro側も見過ごすわけがない。3マナ払い、《思案》《渦まく知識》《表現の反復》《霧深い雨林》を追放しながら2体目の《濁浪の執政》!

10ターン目、これを見過ごしたくない今岡は《島》から《渦まく知識》。その後、《神秘の聖域》をセットし、ライブラリートップへ《思案》を送り込みながら《表現の反復》。先ほどライブラリートップに送った《思案》を追放しつつドローし、追放した《思案》をキャスト。「とにかく《剣を鋤に》を、アレをどうにかできる除去を!」《思案》でシャッフルしている姿からは、そんな実況席にまで聞こえてきそうである。

Kiyoaggroのターン、Kiyoaggroは《山》をセット。4マナひねりつつ、墓地に残っていた《目くらまし》《目くらまし》《表現の反復》を追放し、都合3枚目の《濁浪の執政》。一見するとクロックの追加に見えるのだが、真に重要なのは、残っていた《濁浪の執政》の方。墓地からインスタントとソーサリーを3枚追放したため、コイツの上にさらに+1/+1カウンターが追加される。

そしてKiyoaggroの攻撃宣言。8/8飛行が今岡に襲いかかり、ライフを残さず食いつくした。

今岡0ーKiyoaggro1

■Game 2

2ゲーム目。再度今岡からスタート。1ターン目、今岡は《溢れかえる岸辺》をセットしてゴー。Kiyoaggroは《Volcanic Island》をセットして《ドラゴンの怒りの媒介者》。2ターン目、今岡は《平地》をセットしつつ《虹色の終焉》X=0で《ドラゴンの怒りの媒介者》を処理。ここまでは先ほど見た光景である。

Kiyoaggroのターン。《霧深い雨林》をセットして起動。《Volcanic Island》をサーチしながら《若き紅蓮術師》をプレイ。先ほどは許されなかった元祖おかしいクロッククリーチャーだが、今回は特に何もなく着地する。

3ターン目、今岡は《溢れかえる岸辺》から《島》をサーチ。その後《島》から《渦まく知識》しながら《虹色の眺望》をセットしてゴー。Kiyoaggroのターン。まずは《Volcanic Island》から《思案》をキャスト。手札を整えながら1/1エレメンタルトークンを生成しつつ《若き紅蓮術師》でパンチ。ライフを17点まで詰めつつ今岡へターンを渡す。

4ターン目、アップキープに今岡は《虹色の終焉》を起動して《山》をサーチしながらライブラリーをリフレッシュ。メインフェイズ、《表現の反復》をキャストして手札を整え、追放した《島》をセットしてパス。

Kiyoaggroのターン。《樹木茂る山麓》をセットしながら《若き紅蓮術師》とエレメンタルトークンでパンチ。今岡側は残りライフ13点。そして3マナひねりながら、盤面に出したのは…《狂乱の呪詛》。今岡に「非クリーチャー呪文を唱えるとサイコロの出目分ダメージが与えられる」という呪いがかかってしまう。

5ターン目。今岡は《溢れかえる岸辺》をセット。そして相手の《若き紅蓮術師》に対するけん制として《イゼットの静電術師》をプレイ。Kiyoaggroはこれに対し《樹木茂る山麓》から《山》をサーチし、《紅蓮破》で打ち消し。今岡はこれに対し《島》から《狼狽の嵐》。だが、自身についている呪いが今岡を苦しめる。サイコロの出目は…5。稲妻換算で1.7発分のダメージが今岡を襲う。

《狼狽の嵐》で打ち消される《紅蓮破》。だがKiyoaggroは一切の手を緩めず《渦まく知識》を追放しながら《意志の力》。今岡は《溢れかえる岸辺》から《Volcanic Island》を探し、《意志の力》に《紅蓮破》を撃つ。が、《狂乱の呪詛》が今岡を苛める。気になる出目は6。ターン終了時、そこには13点あったライフが、たった1ターンで1点まで追い込まれてしまった今岡の姿があった。

Kiyoaggroのターン。Kiyoaggroは満身創痍の今岡へ《稲妻》。容赦ない3点火力が疲弊しきった今岡の身を焼いた。

今岡0ーKiyoaggro2

■実況動画

■デッキリスト


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