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第26回おうちでレガシー カバレージ Round1 Kiyoaggro(グリクシスデルバー) VS カエル男爵(UB忍者)

2022年 あの次元が帰ってくる…

新セット「神河:輝ける世界」の話題で持ちきりの中、今回のおうちでレガシーは幕を開けた。本日のフィーチャーマッチに選ばれたプレイヤーのデッキは、「グリクシスデルバー」と「UB忍者」である。

URデルバーに黒を足したグリクシスデルバーは《不毛の大地》に対する耐性がないということでややマイナーになりつつあるのだが、それも今や昔。現在MOでは新たなプレインズウォーカー《漆月魁渡》を足した「Kaito Delver」と呼ばれるアーキタイプが流行の兆しを見せつつある。

UB忍者に至っては説明の必要もないだろう。優秀な忍者が増え、盤面を掌握するための《改良式鋳造所》の必要性も論じられているそうだ。

…なのだが、これはあくまで「神河:輝ける世界」がテーブルトップ上で発売されたらの話。新セットの発売日は2/18(金)。このイベントの開催は2/12(土)。つまりこのイベントでは新カードの使用はNGである。

「《漆月魁渡》使いてえなあ。」「あんな忍者が使えたらええなあ。」

互いにそんな声が聞こえそうな中、ゲームは始まった。本当に申し訳ない。

■Game 1

先手はカエル男爵。1ターン目、まずは《島》をセットしてターンをKiyoaggroへ。Kiyoaggroは《霧深い雨林》から《Volcanic Island》をサーチして《秘密を掘り下げる者》。安定のデルバームーブである。

2ターン目、カエル男爵は《虹色の眺望》をセット。そして青マナからプレイしたのは《改良式鋳造所》。「令和の《苦花》(※平成生まれ)」と名高いトークン生成機、当然許されるはずもなく、Kiyoaggroは《濁浪の執政》を追放し《意志の力》。

だが、ここはなんとしてもこの《改良式鋳造所》を通したいカエル男爵、こちらも《思案》を追放し《意志の力》。互いの打ち消しが衝突し、《改良式鋳造所》が盤面に設置される。

Kiyoaggroのターン。ライブラリートップをチェックするも《秘密を掘り下げる者》は変身せず。そのままドローし《秘密を掘り下げる者》でパンチ。カエル男爵のライフを18点に。更に《Volcanic Island》から追加の《秘密を掘り下げる者》をプレイしてターンを返す。エンドステップにカエル男爵は《虹色の眺望》から《沼》をサーチ。Kiyoaggroからターンをもらう。

3ターン目、カエル男爵は《虹色の眺望》をセットし、《沼》から黒マナを捻出。《秘密を掘り下げる者》に対して《致命的な一押し》。現状ただの《さまようもの》でも、いつ変身するかわからない以上、放ってはおけない。そのままターンをKiyoaggroへ渡す。

Kiyoaggroのターン。アップキープに《秘密を掘り下げる者》の能力でライブラリートップを確認。変身せずそのままドロー。少し悩むそぶりを見せるが、ここはさらに《秘密を掘り下げる者》をプレイ。ターンを返す。

カエル男爵はエンドステップに《虹色の眺望》から《沼》をサーチ、2マナ払い、《改良式鋳造所》の能力を起動。盤面に1/1の霊気装置トークンを生成する。

そして4ターン目、カエル男爵のターン。霊気装置トークンでKiyoaggroへパンチ。普通はただのチャンプアタックに見えるこの行為、当然Kiyoaggro側は自分のクロックを失いたくないので「ブロックしない」と宣言。その言質を取ったカエル男爵は、2マナ払いながら霊気装置トークンを手札、もとい追放領域へ。

そう、この霊気装置は仮の姿。忍術コストを払いながら、手札から《虎の影、百合子》が盤面へエントリー。Kiyoaggroにダメージを与えつつ、能力が誘発。ライブラリートップからめくれて手札に加わったカードは《虹色の眺望》。Kiyoaggroのライフは17点に。

戦闘後、カエル男爵は《虎の影、百合子》からめくれたであろう《虹色の眺望》をセットしてKiyoaggroへターンを渡す。

Kiyoaggroのターン。デルバーチェック。不発。観客席から「今日のきよさんはデルバー検定不合格だ…」という野次が飛ぶ。そのままドローし、2枚目の《Volcanic Island》をセットしてゴー。カエル男爵はエンドステップに《虹色の眺望》から《島》を探しつつ、2マナ払い《改良式鋳造所》から霊気装置トークンを生成しターンをもらう。

5ターン目、カエル男爵は霊気装置と《虎の影、百合子》でコンバット、ブロック指定前にKiyoaggroは《虎の影、百合子》に《稲妻》。そのまま霊気装置はスルー。1点ダメージで終わる…かと思いきや、忍術コストで《島》《沼》から2マナ払い、また幻術なのかと言わんばかりに霊気装置をもう一枚あった《虎の影、百合子》へ変換。Kiyoaggroのライフは16点へ。肝心のめくれたカードは《汚染された三角州》。追加のダメージは発生せずそのまま戦闘終了。

第二メインフェイズ。カエル男爵は《汚染された三角州》をセット、余ったマナから《悪意の大梟》をプレイ。カードを1枚引き、さらに0マナで《羽ばたき飛行機械》。盤面を一気に固めてKiyoaggroへパス。

Kiyoaggroのターン、いまだ《秘密を掘り下げる者》が変身しないままドローへ。まず《Volcanic Island》から《渦まく知識》をキャスト。3枚引いて2枚戻す。そして《溢れかえる岸辺》をセットし起動、《Underground Sea》を探しながらライブラリーをリフレッシュ。更に《Underground Sea》から《思案》をキャスト。ライブラリーを並べ替えながらターンを渡す。

エンドステップ、カエル男爵はおもむろに《改良式鋳造所》をタップ。《羽ばたき飛行機械》を生贄にささげ、4/4の構築物トークンに作り替える。

そして6ターン目、カエル男爵は構築物トークンと《虎の影、百合子》で攻撃。Kiyoaggroはこれに対し、ライフを4点払いながら《殺し》で構築物トークンを処理するも、断腸の思いで《虎の影、百合子》はスルー。能力が誘発し、めくれたカードは《殺し》。殺しのライフロスと併せ、9点分のライフロスがKiyoaggroを襲う。残りライフ6。その後、第二メインフェイズで《沼》から《変わり身ののけ者》をプレイしターンを渡す。

Kiyoaggroのターン、アップキープに公開されたライブラリートップは《思案》。ようやく盤面の2体の《秘密を掘り下げる者》が《昆虫の逸脱者》へと変身する。メインフェイズ、まずは《Underground Sea》から《思案》を唱えるが、カエル男爵はそれに対応し《昆虫の逸脱者》へ《殺し》。

その後《思案》の解決へと移るが、シャッフルしてドロー。そして《霧深い雨林》をセットし、《Volcanic Island》2枚、および墓地の《思案》《殺し》《稲妻》《渦まく知識》《意志の力》を追放して《濁浪の執政》をプレイ。8/8飛行が盤面へ躍り出る。

なのだが、頭が痛いのがカエル男爵のコントロールしている《悪意の大梟》。これが持つ飛行接死という能力のせいでKiyoaggroは安易に構成に転じることができない。オマケに自身のライフは6点。ここはターンを渡し受けに回り、機会をうかがうことに。

だが、カエル男爵の容赦ない攻めは止まらない。エンドステップ、2マナひねって《改良式鋳造所》から霊気装置トークンを生成。そして7ターン目、《沼》をタップし、墓地から4枚カードを追放することで唱えたのは《残忍な切断》。対象は《濁浪の執政》。盤面を押さえていた大型クリーチャーを処理したところで、カエル男爵は霊気装置トークンと《悪意の大梟》、《変わり身ののけ者》で攻撃。

霊気装置トークンは《昆虫の逸脱者》でブロックされるものの。1マナ払いつつ《改良式鋳造所》で生贄に捧げられ、1/1の飛行機械トークンへ作り替えられる。そして、多相を持ち、忍者でもある《変わり身ののけ者》が攻撃ダメージを与えたため、《虎の影、百合子》の能力が誘発。そこにスタックし《渦まく知識》。先ほど手札に《殺し》が見えていたKiyoaggroは、自身の盤面をたたんだ。

Kiyoaggro0ーカエル男爵1

■Game 2

2ゲーム目はKiyoaggroの先手。カエル男爵がマリガンしゲーム開始。1ターン目、Kiyoaggroは先ほどと同様に《溢れかえる岸辺》から《Volcanic Island》をサーチして《秘密を掘り下げる者》という鉄板ムーブ。対するカエル男爵は《虹色の眺望》から《島》をサーチ。その後《思案》をキャスト。両者、先ほどとほぼ同じ動き出しである。

2ターン目。アップキープのデルバーチェックは不発するものの、メインフェイズに《Volcanic Island》から《思案》。シャッフルせず並べ替えてドローし、次ターンの変身を確約していく。その後2枚目の《Volcanic Island》をセットしてターンをカエル男爵へ渡す。

カエル男爵のターン。《Underground Sea》をセットしながら《島》から《改良式鋳造所》をプレイするも、Kiyoaggroは《目くらまし》を追放しながら《意志の力》を撃つことで阻止。カエル男爵は残った《Underground Sea》から《変わり身ののけ者》をプレイしてターンをKiyoaggroへ返す。

3ターン目、アップキープに公開されたカードは《渦まく知識》。そのまま《秘密を掘り下げる者》が《昆虫の逸脱者》へと変身。Kiyoaggroはまず《昆虫の逸脱者》でカエル男爵へパンチ。ライフを15点に削りながらターンをカエル男爵へパスする。

カエル男爵のターン、《変わり身ののけ者》で殴りつけ、ブロックされなかったことを確認してから2マナ払い《虎の影、百合子》の忍術能力で《変わり身ののけ者》と入れ替え。だが、Kiyoaggroはこれに対し《Volcanic Island》から《稲妻》。カエル男爵の《虎の影、百合子》を除去することで大幅なテンポロスを狙う。カエル男爵は対応できず、そのままターンをKiyoaggroへ。

4ターン目、やることは変わらず《昆虫の逸脱者》でパンチ。カエル男爵側のライフは12点に。その後《渦まく知識》を唱え。手札を整えた後に《Underground Sea》をセット。残った土地2枚と墓地の《溢れかえる岸辺》《思案》《意志の力》《稲妻》《渦まく知識》を追放し、盤面に送り出される7/7の《濁浪の執政》。カエル男爵、すわ一大事か。

カエル男爵のターン。まず《島》をセットし《昆虫の逸脱者》へ《取り除き》。その後《Underground Sea》から《思案》を唱えてゴー。

《昆虫の逸脱者》は処理したものの、《濁浪の執政》が止まらない。5ターン目、まずKiyoaggroは《濁浪の執政》で攻撃。カエル男爵のライフを5点まで詰める。その後、《Underground Sea》と《Volcanic Island》から《表現の反復》をキャスト。追放した《Volcanic Island》をセットし、マナを全部使い、2体の《ドラゴンの怒りの媒介者》を展開。万全の状態でターンを渡す。

カエル男爵のターン。まずは《島》から《渦まく知識》。そのあと《Underground Sea》をセット、0マナで《羽ばたき飛行機械》を2体プレイし、《沼》から《変わり身ののけ者》をプレイ。とにかく飛行クロックである《濁浪の執政》を一時的に食い止め、時間を稼ぐプレイである。

5ターン目、Kiyoaggroは《濁浪の執政》と《ドラゴンの怒りの媒介者》2体でコンバット。流石に受けきれないとライフが尽きるため、カエル男爵は《羽ばたき飛行機械》1体で《濁浪の執政》を、もう一体の《羽ばたき飛行機械》で《ドラゴンの怒りの媒介者》をブロック。《羽ばたき飛行機械》が1体討ち取られるも、ライフの減りを最小限まで抑え、残りライフ4。その後Kiyoaggroは《Volcanic Island》から《秘密を掘り下げる者》をプレイ。

攻め手が全く緩まない中、カエル男爵へターンが渡される。まず、カエル男爵は《変わり身ののけ者》と《羽ばたき飛行機械》で攻撃。双方《秘密を掘り下げる者》にブロックされないため、ブロック宣言後に《沼》と《Underground Sea》から2マナ払い、忍術コストで《羽ばたき飛行機械》をバウンスしながら《虎の影、百合子》と交換。2点ライフを詰めてKiyoaggro側のライフは16点。

更に《虎の影、百合子》の能力が2度誘発。めくれたカードは《変わり身ののけ者》と《渦まく知識》。Kiyoaggroのライフは14点に。その後、第二メインフェイズで手札に戻した《羽ばたき飛行機械》をプレイ。更に《島》から《渦まく知識》をキャスト。3枚引いて2枚戻す。

そして《汚染された三角州》をセット。起動して《島》を持ってきながら、2マナ払い、《悪意の大梟》を盤面へ。ここへきてKiyoaggro側の《濁浪の執政》に対する回答を送り出す。《悪意の大梟》でカードを1枚引きながらターンを返す。

6ターン目、Kiyoaggroは《Underground Sea》と《Volcanic Island》から2マナ払い、こちらも《悪意の大梟》をプレイ。カードを1枚引き、2体の《ドラゴンの怒りの媒介者》と《秘密を掘り下げる者》でコンバット。カエル男爵は《ドラゴンの怒りの媒介者》を《羽ばたき飛行機械》で、《秘密を掘り下げる者》を《悪意の大梟》でブロック。《秘密を掘り下げる者》と《悪意の大梟》が相打ちになりながらライフが2点。ギリギリの攻防が続く。

カエル男爵のターン。まず《変わり身ののけ者》でコンバット。ブロック不能がついているこのクリーチャーで殴るということは、手札に忍者があるということ。ブロック指定後に《沼》と《島》から忍術コストを払い、入れ替わって殴り掛かるのは《巧妙な潜入者》。Kiyoaggroのライフを12点にし、さらにそれぞれ《巧妙な潜入者》と《虎の影、百合子》の能力が誘発する。

まず《巧妙な潜入者》の能力で1ドロー。そして《虎の影、百合子》の能力でめくれたのは、2枚目の《巧妙な潜入者》。マナコスト4点分のダメージがKiyoaggroに入り、残りライフ8点。その後、第二メインフェイズでカエル男爵は《沼》をセットし4マナ払い、《巧妙な潜入者》をプレイ。一気に盤面を盛り返す。

7ターン目、このまま攻め立てていきたいのは変わらないが、盤面の忍者集団、そして自分のライフが追いつめられているという現状がKiyoaggroへのしかかってくる。Kiyoaggroはドロー後、少し悩みながら《濁浪の執政》だけでパンチ。カエル男爵は《羽ばたき飛行機械》を差し出しながら一時的にしのぐ。

カエル男爵のターン。まずは《島》から《渦まく知識》。その後《沼》から《致命的な一押し》を《悪意の大梟》へキャスト。厄介な接死持ちがいなくなったのを見計らい、一気に忍者集団がKiyoaggroに躍りかかる。流石に全員に殴られると、《虎の影、百合子》の能力が看過できないと踏んだKiyoaggroは、2体の《巧妙な潜入者》に対し、それぞれ《ドラゴンの怒りの媒介者》でブロック。討ち取られつつも、誘発は《虎の影、百合子》1体の攻撃による誘発にとどめる。Kiyoaggro側の残りライフ7。

しかし、それでも誘発で引いてこられるカードの量が半端ではない。まず《巧妙な潜入者》2体分のドローが誘発。カードを引いてきて、そこからさらに《虎の影、百合子》の能力が誘発。めくれたカードは《改良式鋳造所》。Kiyoaggroのライフは6に。

そして、第二メインフェイズで《汚染された三角州》をセット。更にめくれた《改良式鋳造所》を《沼》からキャストし、《Underground Sea》2枚から《変わり身ののけ者》を2体プレイ。一気に形勢を逆転させる。

8ターン目、逆に追い詰められてしまったKiyoaggro、ひとまずは攻め手を緩めず、《濁浪の執政》でパンチ。カエル男爵は対応して《改良式鋳造所》を起動。忍者であり、かつ霊気装置でもある《変わり身ののけ者》を生贄に捧げることで、1/1の飛行機械トークンを生成。《濁浪の執政》の攻撃を受け止める。

そしてカエル男爵のターン。満を持して手持ちの全クリーチャーで攻撃。手持ちのクロックは6点。普通だったら座して死を待つところだが、Kiyoaggroは対応して《Volcanic Island》から《紅蓮破》を《虎の影、百合子》へ。クロックを5点にまで減らし、次のターンに相手に直接届く火力を引いてきて勝つ。そんなKiyoaggroの声が聞こえそうな、瀬戸際の攻防が続く。

だが、カエル男爵にも対応があった。《虎の影、百合子》が除去されたのち、おもむろに《島》《沼》から2マナを供給。《変わり身ののけ者》を手札に合った《虎の影、百合子》へ変換。ダメージは5点。Kiyoaggroの残りライフは1点。しかし、《虎の影、百合子》の能力が誘発してしまう。

《虎の影、百合子》からめくれたカードは《虹色の眺望》、そして《致命的な一押し》。Kiyoaggroのライフが0に。熾烈な攻防戦の末、最後に立っていたのは、絶望的状況からあきらめずに粘り続けたカエル男爵だった。

Kiyoaggro0ーカエル男爵2

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