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第36回おうちでレガシー カバレージ Round1  えんぞー(ホロウワン) VS スン(URデルバー)

おうちでレガシー。今でこそ様々なデッキが入り乱れ、非常に面白い環境が形成されているリモート対戦イベントという側面が強く押し出されてはいるのだが、多数のアンフェアな即殺コンボが飛び交う魔界であるという側面も有している。今まで全勝したデッキを見ると、フェアデッキよりもアンフェアデッキの方が入賞数が多いことがこれを雄弁に物語っている。

今回おうちでレガシー初参加の「えんぞー」も、そんな即殺コンボデッキを持ち込んだプレイヤーである。使用デッキは「ホロウワン」。《燃え立つ調査》《ゴブリンの知識》などで手札の枚数を維持しながら捨て、1~2ターン目に《虚ろな者》を一気に展開して殴り勝つというデッキだ。捨てたカードにブレがあるので安定性に欠ける印象があるものの、そこは《恐血鬼》《甦る死滅都市、ホガーク》などの墓地から展開できるクリーチャーで補っている。見た目以上にタフなデッキだ。

対するはレガシーのフェアデッキ代表「URデルバー」を擁する「スン」。おうちでレガシーの常連となった彼だが、筆者としてはここ最近アンフェアデッキの被検体となっており、そのたびに悲惨な目に合っているという印象があまりにも強い。いわばおうちの闇を一身に背負うプレイヤーである。

押し付ける側対押し付けられる側。今日のおうちカバレージは、そんなありふれたおうちでレガシーの風景から物語を始めよう。

■Game 1

先手はスン。1ターン目、《Volcanic Island》から《ドラゴンの怒りの媒介者》を展開し、《ミシュラのガラクタ》をセット。諜報でライブラリートップを確認しながら起動しつつ、即座に起動してえんぞーのライブラリートップをチェックしてゴー。

えんぞーのターン。《樹木茂る山麓》から《Badlands》をセット。そして唱えたのは《燃え立つ調査》。何かを感じ取ったスンは迷うことなく《Volcanic Island》を戻し《目くらまし》でこれを処理。諜報で《ドラゴンの怒りの媒介者》がめくれるが、「こんな相手にチンタラやるのは危険。さっさと昂揚を達成し早期に殴り勝つべし。」と考えたのか、これを墓地へ落としてターンをもらう。

2ターン目、スンは先ほど手札に戻した《Volcanic Island》を再展開。《思案》を唱えて昂揚を達成する。そのままコンバットしてえんぞーのライフを16点に詰めてターン終了。

えんぞーのターン。《樹木茂る山麓》をセットして《縫い師の供給者》を展開するが、これは《意志の力》を追放し《意志の力》を撃つことでスンが対応していく。ターンがそのままスンへ渡る。

3ターン目、スンは《沸騰する小湖》をセットしコンバット。えんぞーのライフは13点に。その後、《沸騰する小湖》から2枚目の《Volcanic Island》をサーチ。2マナ払い、《ドラゴンの怒りの媒介者》《目くらまし》《思案》《意志の力》《沸騰する小湖》を追放して《濁浪の執政》を6/6で展開。一気に畳みかけていく。

えんぞーのターン。《樹木茂る山麓》から《冠雪の山》をサーチし、手札から《冠雪の山》をセット。3マナ払って《敵対するもの、オブ・ニクシリス》を招聘。+1能力でスンのライフを16点に詰めながらターン終了。

4ターン目、スンは《沸騰する小湖》をセットしてコンバット。えんぞーのライフが5点まで追い込まれる。えんぞーはターンをもらうも、目の前の巨大な飛行生物に対する回答は手札に存在しなかった。

えんぞー0ースン1

▲ホロウワンやホガークヴァインは地上戦力は最強クラス
が、飛行戦力には乏しいため、往々にしてこういうことが起こりうる。

■Game 2

えんぞー先手でゲームスタート。1ターン目、えんぞーは《新緑の地下墓地》から《Badlands》をサーチして《燃え立つ調査》。「互いに3枚引いて3枚捨てようぜ!」というこの呪文、言い方を変えれば赤い《トーラックへの賛歌》みたいなものなのだが、ここは何もなく解決。互いに3枚ドローし、ランダムにディスカードしていく。スンは《表現の反復》と《秘密を掘り下げる者》2枚、えんぞーは《紅蓮破》《Badlands》《虚ろな者》をディスカードする。

更にえんぞーは《通りの悪霊》をサイクリング。その後、0マナで《虚ろな者》を展開してターンをスンへ渡す。

スンのターン。大きく予定が狂ったはずだが、まずは慌てず《Volcanic Island》をセット、《ドラゴンの怒りの媒介者》をプレイしてターンを返す。

2ターン目、えんぞーは《虚ろな者》でコンバット。スンのライフが15点に。その後、えんぞーは止まってしまった土地を持ってくるために《ギャンブル》をプレイ。が、これを察したスンは《表現の反復》を切って《意志の力》。諜報でライブラリートップの《乱暴+転落》を墓地に落としながら処理していく。何もできなくなったえんぞーはターンをスンへ渡す。

スンのターン。スンはまず《渦まく知識》で手札を整え、《Volcanic Island》をセットし《墓掘りの檻》をプレイ。ひとまずえんぞー側の展開力を削ぎながら、昂揚を達成した《ドラゴンの怒りの媒介者》でコンバット。えんぞーのライフは17点に。そのままターンをえんぞーへ渡す。

3ターン目、えんぞーは《虚ろな者》でコンバット。スンのライフを10点まで詰めた後に《樹木茂る山麓》をセット。即座に起動し《Badlands》をサーチして《恐血鬼》を手札からプレイ。クロックを着実に足していきながらターンをスンへ渡す。

スンのターン。まずは《ドラゴンの怒りの媒介者》でコンバットし、えんぞーのライフを10点まで削る。その後、《不毛の大地》でえんぞーの《Badlands》を処理し、2マナ払い、墓地の《渦まく知識》《意志の力》《乱暴+転落》《表現の反復》《不毛の大地》を追放し、7/7の《濁浪の執政》を叩きつける。

4ターン目、一気に潮目が変わった盤面を取り戻そうと、えんぞーは文字通り賭けに出る。1マナ払い、《ギャンブル》をプレイ。そう、ライブラリーの中に入っている《紅蓮破》さえあれば、目の前の巨大生物を処理できるのだ。

…だが、《ギャンブル》は任意のカードを探してこれる一方で、ランダムにカードを捨てなくてはならないというデメリットもある。

ランダムに捨てられたカードは、よりによって《紅蓮破》。乾坤一擲の賭けに負けてしまったえんぞーに、これ以上の抵抗はできなかった。

えんぞー0ースン2

▲がっ…駄目っ…!コメントにもあるが、《ギャンブル》は往々にして《納墓》っ…!

■対戦動画

■デッキリスト

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