【詩】ともだち
何を言っても知らんぷりして
したい放題のネコを見て人は
こう思っているのであります。
『無知で身勝手な生き物』と。
畜生扱いのネコだけど、実は
人間の言葉もその人の性格も
社会の動きもこの国の未来も
恐らくは宇宙の仕組みだって
何もかもわかっているのです。
人間と出会った太古のネコは
その能力をさらけ出していた。
人間の話し相手になってくれ
未来を教えたり力を与えたり
願いを叶えてくれたりもした。
ところが人間はそれを利用し
凶暴化してしまった。ネコは
それはダメだと諫めたのだが
何を言っても知らんぷりして
好き勝手をするようになった。
それ以来ネコは人間のことを
こう思うようになったのです。
『無知で身勝手な生き物』と。
そして互いに「この馬鹿」と
横目で見ながら生きています。