【詩】自由
70年頃に流行った言葉の一つが
「自由」だった。何でこの言葉が
流行ったのかは知らないが周りは
事あるごとに自由を主張していた。
深夜ラジオの影響もあって、当時
中学生だったぼくも時代に便乗し
何かにつけて「自由、自由、自由」
と連発して口にしていたのだった。
もちろんそこに思想などはなくて
自由という言葉を口にすることで
時代の最先端にいるように思えて
自分の中でカッコよかったのです。
迷惑していたのは父さん母さんで
何かにつけて「自由、自由、自由」
と言う青二才を相手にするたびに
自分で何一つ満足に出来ないのに
何が自由だ、と言って怒っていた。
おっしゃる通りでした、お父さん。
ぼくが間違ってました、お母さん。
当時は全く判らなかったのですが、
月日の流れから自由という責任の
重さを経験した今ならわかります。
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