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ロンドンブーツ田村淳さんの「もっとグッとラック」の動画(12月2日)について

グッとラックに出演中のロンドンブーツの田村淳さんが、12月2日の番組放送後に「もっとグッとラック」として『マスク無しでバイキングあり?なし?』のYouTube動画をアップしました。この日の放送は、伊東園ホテルでのバイキングでのマスク着用をめぐって宿泊拒否のトラブルが生じた件を扱いました。

この動画について当事者としての感想を書きます。

日常生活の様々な場面でマスクの着用が求められています。ホテルでの宿泊や、バイキング会場での食事の際にマスクを着用するべきかどうかも、その合理性を含めて議論がなされます。マスクの着用をどこまで厳格に行うべきなのでしょうか。

私は、飛沫防止至上主義こそが問題の始まりだと考えています。飛沫は目に見えないので「もしかしたら奴が飛沫を飛ばしているかも…」という猜疑心が、相互不信と社会の歪みを生んでしまいます。感染防止は確かに重要でも、ある程度の「緩さ」がないと、人々が手を縛り合い相互に監視・排除する世界になります。

今、社会全体で「緩さ」を失ってしまったことが、人と人との関係のギスギスさを生じさせる原因となっています。飛沫感染そのもの以上に深刻なのが、社会が緩衝領域を失い一つの目的方向に進んでしまうことです。誰か一人でも協力しないと皆が感染するとの強迫観念こそが、問題の元凶です。

「緩さ」は、無作為の消極的なものでなく、実は「社会の緩衝を作る」という積極的な意味合いがあります。その「ゆるさ」を今の社会が敢えて持てるのかどうか、ここが議論のポイントになります。

非日常の中で人との繋がりを得ることが旅の醍醐味であるとの見解には同意できます。見知らぬ土地を旅し、人と出会い楽しみを得ることはかけがえのない経験です。人同士お互い様の部分はあり譲り合うことも時には必要ですが、同時に個人の固有の自由の領域を守ることも大切です。

淳さんが「マスパセと話してみたい」とグッとラックの番組の中で仰っていたそうですが、機会があれば私もお話してみたいです。


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