「人間はもう終わりだ」真心ブラザーズ
平和なんかひとりのバカがぶっこわす
子どもを殺したり、新幹線で誰かを切りつけたり。いつまでたってもそういうことが起こる。
今日が平和なら、つい明日も今日と同じように平和だと信じてしまう。でも(全体の)平和を維持するというのは実際不可能に近い。99.99%の人間が静かな平和を望んでいても0.01%の「バカ」がその99.99%の人々の平和を脅かすからだ。「平和」はすべての人間によって維持され続ける必要があるのに対し、「混乱」や「不安」を生み出すのはたったひとりで事が足りてしまう。なんということだろう。
だから犯罪のニュースを見るとこの曲のこの歌詞をよく思い出す。
「俺は暴力が怖くて眠れねえ」
これと似たようなことがいがらしみきおの漫画「sink」でも描かれていた。
「バランス論」という持論を持つ教授が、ガヤガヤとした呑み屋で「もしこの中にひとりでも銃を持っているやつがいたら」と話す。
もしそいつが銃を乱射し出せば、それまで和やかで楽しげな呑み屋は騒然とし、この場のバランスは一瞬にして崩れるだろう。
バランスを乱すのは「モノ」。モノが大量にあればあるだけバランスが崩れる可能性が上がる。例えば棚にモノを置けばそれが「頭の上に落ちてくる」可能性が生まれてしまうように。だから「モノがない」状態にしておかないといけない、というのがその教授のバランス論らしい。
しかしどんな状況でどんな場所にいようと、映画「愛のむきだし」の見えない銃弾が飛んでいるイメージみたいに、いわゆる「不幸」は誰にでも不意に訪れてしまう。
ただし、「エラー」と「不幸」を同義にするのは人間の主観だから、実際にはただサイコロのひとつの面が出たに過ぎないのだとも思う。
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