僕とルークとミアと、マーケットに行った話し③

カランコロン♪
グリーンのドアを開けると、ドライフラワーが入っているキャンドルが、正面の壁の天井から床まで、右から左まで、綺麗にぴったり並んでいる。

「すげーや!」

週末に家族で行く大きいスーパーは何でもあって、おもちゃもお菓子も山ほどあって、すっごく最高の店って思っていたけど。。。
今まで見たことが無いのに、凄く凄くわくわくして、凄く凄くドキドキする世界がドアを開けた瞬間に広がって、僕はさっきのミアみたいに、両手を広げて叫んじゃった。

「いらっしゃいミア。お友達かい?」

デニムのエプロンとカッターシャツを着た、背の高い丸ブチ眼鏡の男の人が声をかけてきた。

「ヒューゴさんおはよ!こっちはヘンリー。クラスメイトだよ。ヘンリーのママは今日お誕生日なの。綺麗なキャンドルをプレゼントしようかなって言うから、ヒューゴさんちのキャンドル思い出したの!」

「は、はじめまして!ヘンリー・マクダウェルです!」

お店の中はほんのり花の香りと、水が流れる音が静かに聞こえる、大人の雰囲気だ。
それに、ミスターヒューゴはカッコいい。
ド緊張しちゃって体が上手くうごかない!

「ミア、ヘンリー、ホットチョコレートは飲むかい?こっちにおいで、入れてあげるよ。あー、君は?」

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