ギラン・バレー闘病備忘録#3『真実はいつもひとつ』
爽やかで澄んだ風に身体を押され、地面を思い切り蹴って駆け出したくなる秋晴れの朝。
大学病院へ診察を受けに、母と共に家を出る。
言うことのきかない両足にハッパをかけながら、
500mほど先にある最寄りのバス停へ一歩一歩ゆっくり進む。
約400m進んだあたりで、道路の鉄格子状の溝蓋につま先を取られ転んだ。母の肩を借りながらなんとか立ち上がり、再び歩みを進める。
この時母の顔を見ることは出来なかった。心配かけまいと気丈に振る舞ってはいたが、日に日に悪くなっていく身体の状態に嘘はつ