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【ウマ娘感想】第3期6話 『ダイヤモンド』ダイヤちゃんの努力と岡本太郎のパッション

第6話のあらすじ

 「『サトノ』を冠するウマ娘はG1では勝てない」そんなジンクスに立ち向かうサトノダイヤモンド。彼女も例外ではなく、皐月賞、日本ダービーで惜しくも敗れてしまった。そして今回挑むのは三冠最後の『菊花賞』。果たして勝てるのだろうか…

サトノダイヤモンドは思い入れがある馬

 僕が競馬を始めたのは2018年の春ごろ。予想の仕方を全然知らず、全く的中しなかった。いろんな本を読みながら、少しずつ覚え始めてきた6月末、奇跡が起きた。
 勝負の場所は宝塚記念。一番人気は…『サトノダイヤモンド』。ある程度知っているなら「とりあえず一番人気は外せないな」と馬券は買っておくところ。無知な僕は安全策をとらず「7番人気、ミッキーロケット単勝!」と勝負に出た。今は怖くてできないし、あの頃の度胸が欲しい。

ミッキーロケットは大好きな馬です

結果は…ミッキーロケットが勝利!これでどっぷり競馬にハマり、気が付けば早5年。そのときの一番人気だったから忘れたくても、忘れられない馬だ。

あえて“不幸と同居する”ダイヤちゃん

 前述のジンクスを破るため、ダイヤちゃんはとんでもないことにでる。あえて不幸な方向に向かうのであった。「アンラッキーカラーは赤です!」とテレビの占いが言えば、進んで赤い蓋の七味唐辛子を味噌汁にかけようとする。気の毒なことに、中身が全部飛び出てしまったのだ。しかし、そんな味噌汁を飲み切ってしまうから驚きである。あえて黒猫やカラスといった負の不運の象徴と一緒に生活したりと、運命に対峙していた。
 これは岡本太郎イズムに違いない…

ほんとうに自分を貫くために、人に好かれない絵を描き、発信し続けてきた。一度でいいから思い切って、ぼくと同じにダメになる方、マイナスの方の道を選ぼう、と決意してみるといい。
そうすれば、必ず自分自身がワァーッと盛り上がってくるに違いない。それが生きるパッションなんだ。

自分の中に毒を持て<新装版>P61-62、岡本太郎著、2017年、青春出版社

 ダイヤちゃんはあえてマイナスに進み、立ち向かっているじゃないか。誰だってプラスのほうに進みたいに決まっている。好き好んで、マイナスに向かおうとする人なんかいない。しかし、マイナスに進んだものにしか見えない景色。それが菊花賞だった。

岡本太郎の代表作 明日の神話

強さと情熱

 そしてレースが始まった。序盤から中盤は前方に付く順調な足取り。終盤で勝負が動いた。

「私は誰よりも強い!強いんだ!」

 ここで一気にペースをあげて…勝利する。レースだけでなく、サトノのジンクスにも勝ったダイヤちゃん。サトノの悲願を達成した!

 ここで驚いたのは自分で自分を強いと言うセリフ。強ければ皐月賞、ダービーも勝っていたはず。となると、サトノダイヤモンドは強くないことになる。しかし、これは客観的な目線。「自分で自分を強い」と言い切る。他人からどう思われようと自分は強いと信じ切れる心。これが勝利につながったと思う。

 世の中の人は強くない人が多い気がする。途中で敗れ、挫折する人が殆どじゃないかな。僕だってそうだ。それでも自分自身に強いと言い聞かせてみようじゃないか。ダイヤちゃんだって連敗から勝利した。もしかしたら次は勝てるかもしれない。

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