一年前のさよなら。

私は一年前の12月と1月に、
色んな思いをiPhoneのメモ帳に残していた。
それを吐き出すことを、どうか許してください。

前に進めたと思っても、
また平然と、クリスマスがやってくる。


当たり前の道


当たり前とはなんだったんだろう。

身近なことを言い出したらキリが無いけど、
私が思うことは過去のこと。


小中高校に通うこと

大学に通うこと

就職すること

結婚し、
結婚式をして多くの人に祝福されること

新婚旅行にも行き、
新築の戸建かマンションで暮らすこと

赤ちゃんができ、元気に産まれ、
多くの人に祝福されること

どれも平然と続く、
当たり前の道なんだと思っていた。

ある過程までは、親の管理が届く。

でも、中身を開けると
どこにも当たり前はなかった。

兄たちが受験し、親が受験しろと言うから
中学受験をしたけど失敗して、
そのまま持ち上がりで中学高校と通った

周りが受験し、親が受験しろと言うから
やりたいこともないのに
適当に志望校を作り、塾に通い受験した

辛うじて合格した中でも行きたかった大学は
あまりに遠いから
アルバイトもサークルもできないと説得され
行きたくもなかった女子大に決めた

やりたいことは見つかったが就職できず
全く興味のないIT企業に入社した

武勇伝はあるけど
自分にはあまりにも向いていないと
3ヶ月できっぱり退職した

(割愛)

親に賛成してもらえない人を好きになり、
家を飛び出した

説得は2年程続けたが、効果がないと分かり、
そのまま頑張っていこうと結婚した

憧れの結婚式はできなかった

多くの人に祝福されることもなかった

憧れの新婚旅行もなかった

新築の家で暮らすこともできていない

赤ちゃんを、


元気に産んであげることができなかった

私の想像していた当たり前の道は
いつしか当たり前から逸れてしまっていた。

いつからだろう。

小学6年のとき

中学2年のとき

高校2年のとき

大学1年のとき

社会人のとき

もっと私に記憶力があれば、
その逸れた道はいくつもあるだろう。

その度に両親による修正がされたのに、
私の歩みそのものは、
何も変わっていかなかった。

両親の想像していた当たり前の道を、
私は歩んでいなかった。

それを振り返ることはいくらでもある。

後悔がないように生きるのは難しい。

毎日全力でなんて、生きていけない。

やりがいだって、
やりたいことだって、
なにもない。

それでも、頑張って生きてきた。

みんな当たり前に祝福され結婚している

みんな当たり前に祝福され
元気な赤ちゃんを産んで育ててる

それを当たり前にInstagramにアップする

もしかしたらその裏には
絶え間ない努力があったかもしれないけど、
それを窺い知ることはできない。

両親の頭の中は今でもこうだろう。


「どこで間違えてしまったのか」


そうだね、どこで間違えてしまったんだろう。

戻りたいポイントはいくらでもあるけど、
どうせ戻ることはできない。

だからせめて未来を明るく照らして…


当たり前の道を作らないよう、
あなただけの道を歩いてほしい。

あなたのことを心待ちにしていたよ。

ごめんね、
広い世界を見せてあげられなくて。

長い間閉じ込めてごめんね。

暗いよね、苦しいよね。

私の中のもう一つの心臓。

いつ止まったか分からない心臓。

もう少しで、広い空を見せられるかな。

当たり前の道を作りたくなかったけど、
当たり前に元気に産まれてきてほしかった。

そこまでは当たり前であってほしかった。

さよなら、ごめんなさい。


ごめんなさい。



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