ダブルスクール その1

私は「ダブルスクール」という、ちょっと変わった経歴を持っていたりする。


思い返せば、高3。
特に夢も希望も抱くことを知らなかった私は、「自分の学力にあった、そこまで学費の高くない4年生大学に入ること」を、目標にしていた。


当時は、現実的な自分を変に大人に感じて勝手に満足してしまっていたが、この決断が間違いだと気づいたのは、入学して3か月がたった頃だった。


大学生は人生最大の夏休み…と誰かが言っていたが、私にとってそんなことはなかった。


興味のあるマーケティング関連の勉強ができるかと思いきや、よくある講義の抽選漏れに引っかかってしまったり…

サークルで大好きなギターを弾けるかと思いきや、単なる飲みサーだったり…

1番入りたいゼミに入れたかと思えば、訳の分からないカースト制度に巻き込まれたり…

なかなか運にも巡り会うことができなかった。


気がつけば、大学が嫌いになっていた。
自分の選択に憤りを感じることもあった。


学びたいことも学べず、やりたいこともできないことにフラストレーションを感じる日々。


もっとちゃんと進路に向き合うべきだったと心底反省した。


ただ、呆然と日々を過ごしてはバイトに明け暮れる日々。これが正解なのかとも思い始めた時、気がつけば専門学校の門を叩いていたのだった。



その2へ続く。