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高校ラグビー覇者と大学ラグビー覇者から考える今後の展望
先日、1月7日に全国高校ラグビー大会が福岡県代表東福岡高校の優勝で幕を閉じ、1月8日には帝京大学が全国大学選手権で2連覇を果たした。
高校ラグビー・大学ラグビーのシーズンが終了したと同時に、来シーズンに向けた各チームの準備が進む。今回は優勝をした両チームから考える高校ラグビー・大学ラグビーの新シーズンを紐解きたい。
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下は大学ラグビー覇者 帝京大学
各大会の試合結果
全国高校ラグビー大会
東福岡高校 41-10 報徳学園高校
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全国大学選手権
帝京大学 71-20 早稲田大学
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各大会の結果の感想
高校ラグビー・大学ラグビー共に、大差のつく試合結果となった。報徳学園は春・夏と全国大会を制して冬の大会も優勝候補筆頭だったが、東福岡が圧倒する形となった。報徳学園は優勝を確信できるメンバーが数多く在籍した。しかし、グランド全体を使ったダイナミックなプレースタイルの東福岡に敗れる形となった。
帝京大学は前評判通りの横綱相撲を見せ、大学選手権史上初の得点を挙げ、優勝した。敗れた早稲田は明治大学、京都産業大学を破って決勝に臨んできた。試合前は、もしかすると早稲田が勝つかもしれないと思った人もいたかもしれないほどチーム状況は仕上がりつつあった。しかし、前回大会王者の圧倒的な攻撃に後半はなす術が無かった。
なぜ、このように点差が開いてしまったのだろうか?それを次で考えてみよう。
点差が開いた要因
報徳学園・早稲田大学と共に相手チームにこれ程にまで大差がつくとは見ていたファンも予想していなかっただろう。
それでは、なぜここまでの大差が生まれたのだろう。
私が考えるに、両チームに共通して言えることは前半で相手の重量級の選手との体のぶつけ合いによって発生した疲労によるものだと考えます。
東福岡も帝京大学も前半は足を使った伸び伸びとしたプレーを多用するのではなく、近場での激しい体のぶつけ合いから入っていました。
このような体のぶつけ合いはラグビーでは当たり前のことですが、流石に重量級の選手の当たりを毎回のように浴びせられるとボディーブローのように疲労は蓄積されていきます。そのような現象が報徳学園・早稲田大学に現れたのだと思います。
そして、後半に入ると足の止まった相手に対して東福岡や帝京大学は生き生きとしたプレーを選択していき得点を重ねていきました。
このように、体のぶつけ合いを制し、相手の足を止めることによって自分たちが楽に試合を進めるといった事が共通して挙げられます。
それならば、報徳学園や早稲田大学も同じことをすれば良かったのではと思う人もいるかと思います。しかし、それはできなかった。いや、させて貰えなかったと言うのが正しいと思う。その理由は次でお話しします。
報徳・早稲田が勝てなかった理由
先ほどお話しした通り、報徳学園も早稲田大学も同じ様に体のぶつけ合いをすれば良かったのですが、できなかった・させて貰えなかった理由があります。
それは、東福岡や帝京は体のぶつけ合いに対しての耐性の様な物が異常なまでについていたと考えます。
現に東福岡は、春からDFをチームの課題として体作りに励んでいて、攻撃ばかりに目が行くと思いますが、DF主体のチームでもあるのです。東福岡は、ここ4年間冬の大会ではベスト4止まりが続いていました。その時からアタックに関してはタレント揃いだったのにも関わらず優勝から遠ざかっていました。やはりDF力に課題があったのです。そこで、東福岡の監督はDFに着目して練習時間を多く割いてきた結果が今回の優勝に繋がったのだと思います。
一方、帝京大学は圧倒的な個の力の集合と超高校級のタレントを全国から集めてきているのにも関わらず、全員が競争する立場に置かれている環境があるのが要因ではないかと思います。圧倒的な個の力と言うと、仕方ないと考える人も多いと思いますが、帝京大学の個の力に関しては別の意味があります。それは、超高校級だった選手だから絶対に出れるわけでもなく、イチから努力できる選手が数多く在籍する環境あると言う事です。お互いに切磋琢磨して、泥臭くひたむきに努力してきた結果が優勝に繋がったのだと思います。現に前回大会優勝した際には一度も全国大会に出たことのない選手が活躍するなど全ての選手が、平等にチャンスを与えられている。超高校級のチームメイト同士での熾烈なポジション争いを勝ち抜く為に体を大きくする事が求められる事で、体のぶつけ合いに対して強くなっていったのではないだろうか。
今後の高校・大学ラグビーの展望
今シーズンは高校・大学ラグビーは全て終了した。来シーズンは東福岡と帝京大学の2チームの王者を他の高校・大学が追う形となる。追うチームが必要な物は、
この2チームの分析だと思う。
この2チームが、どの様な戦い方をするチームで、それに対して自分たちのチームの強みを出すにはどうすれば良いのか。それをこの時期からしっかりとチームで意思統一して、チームを作っていく事ができれば、より良いチームが出来上がっていくのではないだろうか。
今回の両校の優勝をきっかけに、高校・大学ラグビーのスタンダードが大きく動いたと思います。追うチームはもちろん、追われるチームにとってもお互いに刺激を与え合い、更に強いチームが多く、来シーズン現れることを1人のファンとして大いに期待したい。
高校3年生・大学4年生の皆さん、多くの感動をありがとうございました。次なるステージでの活躍を楽しみしています!!
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