見出し画像

先入観を外してみたら、会社の新年会準備が自分の中で俄然盛り上がって来た話

弊社の新年最初のFC会議は2つの会場を借りて、1つを本会議、会議が終わってもう1つの会場で懇親会。コロナ禍前からこのパターンが定番。

今年1月のコロナ禍下でのアルコール無し食事会も同じく2会場+料理はケータリングサービスで対応出来たので、今回も部下のN君に同じ段取りで準備を依頼していた。なぜって以前からそういうものだから。


先入観と違和感

9月。
N君からの報告によると前回は施設外からの料理の搬入に手間取ったので、今回は同じATCの建物内のレストランに依頼できるケータリングサービスがあるので利用したいのだという。予算内に収まりそうならそのまま進めて良いよ、と伝えた。

10月。
ケータリングプランがおおよそ固まって来たので件のレストランとの打ち合わせへの同席を頼まれ、お店に同行した。弊社側は担当N君と自分。先方は店長さんとその親御さんのオーナーさん。

話の取っ掛かりに店に置かれているストリートピアノについて伺ったところ、オーナーの女性の本業はピアニストでご自身所有のピアノを開放しているのだそう。ピアニストからレストランオーナーに至るまでのお話が面白く、つい聞き入ってしまった。

場がこなれて来たところで店長さんから用意いただくメニューの説明を受ける。

聞いていると予算内で料理の種類、量とも申し分なく、このまま進めて貰って良さそうだ。後は世間的にコロナも明けたことだし、出し物なんかも考えないと、などと考えていた時、先方の店長さんがこう言った。

 「その日はアトムチェーンさんのために店を閉めて全力で対応させてもらいます!」

 『ありがとうございます!』とN君。

ん?

今、“店を閉めて”と言った?

当事者ながら打合せに違和感を感じて、担当同士の話の腰を折るので遠慮気味に「あの~」と声を掛けた。

『あの~、お店を閉めてということは、我々がお店を貸し切りにすることも出来ますか?』

「はい!大丈夫ですよ。そっちの方が良さそうやね」

今度はオーナーさん。

それが出来るなら会場を借りずに済むし、浮いた会場代分を出し物などに回せば、結構楽しそうなことも出来そう。レストラン側も料理の減り具合を見ながら調理できるので、ロスも少なくなるそうだ。

『それやったら・・・。』

 オーナーさんがプランを切り出した。

 

オーナーさんとビートルズストリート

オーナーさんがピアニストから現在のレストランオーナーに至ったのは、ピアニストとして呼ばれた時に他のアーティストの紹介などを相談されることがあって、知人などを紹介している内にイベントプロモーターのようなことまで関わるようになったこと。

そのツテからある日レストランオーナーをやってくれる人を探しているけど興味ない?と話が来て、面白そう!と飛びついて現在に至り、今ではイベント会社を辞した息子さんが店を切り盛りし、ご自身は自分の店でピアノを弾くこともあるのだとか。(早口で伺ったので若干違うかもしれない)

ここまでの話が既に面白い。

そんな流れから、予算に余裕が出来るのなら知り合いの料理人さんに声を掛けて、例えばここに屋台風の寿司コーナーやスイーツコーナーを作ることも可能ですよ、などとレストラン内を巡りながらご説明いただき、イメージが出来上がって行った。

話しを進めながら、気になっていた懇親会でのイベント企画までお願いすると厚かましいかな、と思いつつ聞いてみたところ、「アコースティックバンドによるビートルズメドレー」なんてどう?とご提案を受けた。

実は、大阪南港ATCは2013年より「南港ビートルズストリート」という国内最大級のビートルズフェスが開催される国内ビートルズファンの聖地の一つであり、その仕掛け人の一人がこちらのオーナーさんなのだという。

 

南港ビートルズストリート(Facebookページリンク)


今回はそこに集うバンドメンバーさんに声を掛けて、20分程度のスペシャルステージを企画して頂けることになった(まだ社内決裁の申請中ではあるが)

海に開けたレストランで、バラエティに富んだ料理コーナーを作り、中盤ではスペシャルバンドのステージで盛り上げて・・・・

だいぶ面白そうなことになって来た・・・!

当日の会場のイメージが広がり、懇親会担当のN君と2人だけでめちゃめちゃ盛り上がっているのだが、自分たち以外には殆ど伝わっていないのがもどかしい。(だから今書いているのであるが)

 

予定調和を外してみると面白いことが見付かる

元々は前例通りに懇親会場を借りて、ケータリングの料理を用意させて、と予定調和的な準備作業でしかなかった。

そこでふと、レストランを貸し切ったらどうだろう?と聞いてみたことがきっかけでどんどん話が広がり、色々なアイデアが集まって来た。

予定調和はそれはそれで大事だが、ワクワクやおもしろさはそれを外してみた時に見つかることが多い。

コロナ禍の間、イベント企画からすっかり遠ざかって感覚を忘れていたけど、いい意味で違和感を大切に仕事して行きたいな、と思った。

 

名物の“咲洲カレー”

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?