植物性ハンバーガーがお手頃価格で

Impossible Foodsが開発した植物性ハンバーガー'Impossible Burger'をお手頃価格で食べられる日がやってきた。今回発売される植物性ハンバーガーは、大手ハンバーガーチェーンWhite Castleの$1.99のミールに組み込まれ全米140店舗で供給予定。私が3月にシリコンバレーPaloAltoのハンバーガー屋でImpossible Burger食べた際には$10以上であり、コスト面、量産化でまだまだ課題があると考えていたので、今回の低価格、多店舗での供給は驚きである。

Impossible Burgerは、動物性の食材を一切使わない植物性ハンバーガーで、人工的食肉(フランケン・フード)の1種ともいわれる。主たる原料は、小麦、タンパク質、ココナッツオイルやジャガイモのタンパク質だ。本物の肉よりもタンパク質が多く、脂肪が少なく、コレステロールも含まれていないので健康に資するという。また、環境面からも従来の牛肉の製法に比べ、水を95%、温室ガスを87%削減するという。

Impossible Foodsは、ビル・ゲイツ氏の支援を受ける。ビル・ゲイツ氏は財団を設立し、社会課題を解決するスタートアップや研究を支援している。私が2012年に財団が支援するシアトルの研究所を訪れた際に、マラリアなどの伝染病を運ぶ蚊を撲滅するレーザー装置と並んで、重要テーマとして説明を受けたのが環境に配慮した食の開発であった。

人工的食肉は、健康上の観点、環境面への配慮のみならず、動物保護の倫理面からも注目を集めている。Impossible Foods以外にも、鶏肉を手掛けるMemphis Meatsや魚肉を手掛けるFinless Foodsなど様々なスタートアップがこの分野に挑戦しており、この流れはあらゆる食肉に広がっている。

Impossible Foodsは合計約$400Mを調達し、植物性ハンバーガーをアジアにも本格展開予定であるという。私たちの食卓に、植物性ハンバーガーが並ぶ日も遠くないのかもしれない。

https://techcrunch.com/2018/04/12/impossible-foods-goes-to-white-castle/

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