WordやExcelが印刷に適さない理由をDTPオペレーターが解説
どうもオペレーターのまさゆきです。
DTPであるあるなのが「Wordのデータをそのまま印刷してほしい」という依頼です。
あるあるなんですが、DTPオペレーターとしては非常に困ってしまう依頼なんです。今回は印刷しにくい理由を解説します。
ビジネスでよく利用されるのがワードやエクセルといったMicrosoft系のアプリです。
次にキングソフトといったMicrosoftに似たアプリや一太郎といったいわゆる「ワープロソフト」をよく利用されているのではないでしょうか。
印刷物の制作時にこれらのデータでいただく事が多いですが、DTPオペレーターが印刷できるデータに作り直しています。
しっかりデザインされていても作り直しています。ワードなどのデータをそのまま変換している訳ではないんです。
お客様は「このデータをそのまま刷ってよ」と仰る事が多いのですが、それは中々難しいんです。
難しい理由
ワードやエクセル等のMicrosoft系を例にすると
CMYKではなくRGBで作られている
開くパソコンによって見え方が変わる
トラブルの発生率が高い
という問題点があります
CMYKではなくRGBで作られている
印刷はCシアン Mマゼンタ Yイエロー Kブラックの4色を使って刷ります。家庭用のプリンターも4色が多いですよね。
しかしMicrosoftのアプリはモニタで表示させるのに適したRGBのデータです。ざっくり言うとモニタで表示させるデジタルの色を、印刷するアナログの色に変換する必要があります。
この変換作業が難しく色味が変わってしまったりと、どうしても「そのまま」という訳にはいかないです。
開くパソコンによって見え方が変わる
開くパソコンが変わるだけでも見た目が変わる事があります。例えば行の折返し地点や、図形といった挿入した物の位置が変わる事が多いです。
お客さんが見ているイメージと見え方が変わってしまうので、印刷物を納品した時に「思ってた物と違う!」なんて事もあります。
トラブルの発生率が高い
印刷用として作られていないデータを無理やり使うと問題が起こる事が多いです。例えば黒色の長方形の上に白い文字を置いた時、白い文字が消える事があります。
通常であれば、白い文字は下の図形をくり抜くようなデータになるのですが、Microsoftのアプリではそうならず白い文字は白色で刷るという設定になる事があります。
そうするとKブラック0%というデータになります。0%なのでインクが使われず白い文字も印刷されません。
モニタでは表示されているのに印刷されないので「消えた」ように見えます。
まとめ
こんな感じでDTP専門のアプリ以外で作ってしまうと印刷できない事が多いです。大抵は頂いたデータを印刷できるデータに作り直して、それをお客様が確認して了承が出たら印刷を行います。
「このデータをそのまま刷ってよ」とワードやエクセルでデザインしたデータが支給される事があります。そういう案件が一番悩み所です。
それでもなんとか印刷できるデータにするのがオペレーターの仕事です。
デジタルデータとはいえ何でもできるわけではありません。DTPオペレーターが印刷できるデータに仕上げられるように日々奮闘しています。そんな苦労が伝われば嬉しいです。
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