見出し画像

『京大中年』/誰も読まない教科書のその部分が重要。

お笑い芸人ロザン菅さんの著書。
おもしろエピソードを折り込みながら、過去の二人に向けたメッセージとして書かれている。

・センター試験で失神する宇治原
・借りた教科書にアンダーラインを引いて怒られる菅
・8個入りのたこ焼きの中身は24個
・宇治原だけ予備校の身分証がゴールド
・宇治原パパのスピーチで菅号泣
などなど、他にもたくさんのエピソードとそれぞれの解釈や学びがあり、楽しく読み進められた。
中でも、他の著書でも触れられている”センター試験で失神”が一番お気に入りのエピソード。

そして全人類が1度は抱く疑問、
「なぜ勉強しなければならないのか?」
に対する宇治原さんの名言がこの本の核心。

「教科書の《はじめに》の部分を読まないから。
あそこには『なぜこの科目を勉強しなければならないのか?』がかいてあるのに。
そこを読んでから教科書を読み込むと「この教科書では何を伝えたいのか?」がよく理解できる。
逆にそこを読まずに勉強するから、勉強する意味がわからない。」

『京大中年』 著者:菅広文 出版:幻冬舎

そんな発想なかった!
そこは読んでなかったわ…。

確かに、未来に同じ過ちを繰り返さないよう『歴史』を習うんだなとか、目的を理解しながらとそうでないのとでは学習結果に大きな違いが出るだろう。
仮に点数が取れたとしても、その学びを行動に活かせるかというと怪しいもんだ。
だから戦争しちゃうのかも。

終始“コンビ愛”を感じる1冊でした。
これからも末永く、2人で活躍して頂きたいです。
いや、教科書があるので大丈夫でしょう。
ぼくもこの先の人生に活かせる、自分の教科書を仕上げようと思う。

シリーズ過去作もこのタイミングで文庫化されたので、併せて読めばより楽しめると思います。


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?