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『AIR/エアー』/明日の仕事の活力になる、エアジョーダン誕生秘話。

舞台は1984年、converse、adidasとマイケル・ジョーダンの獲得を争うNIKEから、“エアジョーダン”が誕生するまでの物語。

発売から約40年経った今も根強い人気を誇っているエアジョーダン。
あの桜木花道もインターハイで着用した伝説のバッシュ!

出典:井上雄彦『SLAM DUNK』

作中では当時流行っていた曲がたくさん登場し、懐かしい気分になった。
ブルース・スプリングスティーン『Born in the U.S.A.』、シンディー・ローパー『Time After Time』、Dire Straitsの『Money For Nothing』は特に好き。
サントラは「おれのお気に入りリストか?」と思うくらい。
1960〜70年代生まれには、全曲ストライクの選曲ではなかろうか。

NIKE創業者フィルナイトは、日本に訪れた際に当時のオニツカタイガーに感動し、アメリカでの販売権を獲得した事でも知られる。
その辺りの話は、少し前に発売された書籍『SHOE DOG』で詳しく語られている。

彼は最初このプロジェクトに反対していたが、部下の熱意に押し負ける。
最高責任者の自分がリスクをとり、ジョーダン獲得に向けて一丸となる男気のある姿に、胸が熱くなった。

主役のマット・デイモン、歳をとってますますいい俳優になった。
ボーンシリーズの頃の肉体派から、立派にお腹の出た貫禄の中年俳優に。
彼の演じるソニーを見ていると、
「このくらいの熱量で仕事しないと!」
と思わされた。

ジョーダン役の俳優を映さない、話させない構成で、それぞれのジョーダン像を守っている。
と言うか、“神”として扱っているように感じた。
これはこれでいい演出かなと、個人的には思う。

王道のストーリで展開で、とても観やすい”お仕事映画”だった。
ジョーダンとの契約が決まった時のNIKE社内の盛り上がりをみて、
「おれも明日から仕事頑張ろっと!」
って思える、エナジードリンク的な作品だった。

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