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 渡辺淳一著『流氷への旅』読後感

 だいぶ昔の角川書店発行の渡辺淳一全集第8巻、第20巻読んで感動し、以後第1巻からいまの第8巻に至っている。面白い、いろいろ感動と関心、興味を持って読み続けている。
 年金生活者、リタイア後の趣味と時間つぶしを兼ねて、図書館通い、わが街明石の二つの市立図書館、もうだいぶ読んだ、以前は、明石城の頂上にあったけれど、駅前にビルが建ち、市の出先機関とともに、ビルへ入居、高層ビル4階という珍しい図書館である。別に景色眺めに行くわけでもないし、上の方はマンションかなにかだが、全然、関心はない。展望台でもあれば別だけど。風景は、近くに明石天文台、かの日本標準時で有名な場所があり、ここの展望台へは、もうかなりの回数行った、そこと競合したのでは、一言居士の多い市民から行政の無駄を指摘されること必定である。
 まぁあんまり関係ないが。
 とにもかくにも、渡辺淳一先生の御本、小説をたくさん読んで、ファンになった。まったく読まなかった頃、渡辺先生は、官能小説家、端的にいうと、エロ作家と思っていた。『化身』とかで。
 それは、おおきな間違い。
 確かに、一般的にセックスをテーマにしたり、それ一本、いかに興奮させるかに力点を置くと、読者も増えるし、書きやすいだろう。虚実とりあわせて、面白、おかしく。社会には、テレビ、映画、ネットで男女間の行為が溢れている。私の若い頃には、いわゆる「毛」一本見えたで、警察が検挙に入った時代だった。
 その割には、男性週刊誌も、そのレベルや内容も低かった。
 きれいではない、むしろ悪寒を感じる。
 現代のは、きれいに撮ってある。スタイルも顔もきれい。
 テーマは、どうじゃなかったので、本来のテーマに戻す。
 

第8巻『流氷への旅』の読後感
 東京で生活していた若い女性が、オホーツク海の流氷に関心を持って旅する。そこで流氷を解説してくれた、観光案内をしてくれた学者と親しくなって云々というのが概略、そこへ男女の機微が入ってくる、そして大団円って感じ。
 それだけのことだが、おもしろい。ドラマにしても、うまくもっていけば当たる。わかりやすいストーリー、盛り上げ方も上手。
 読書にも、様々な効用がある。爽やかで、時間を損した気分にならない。
いい小説だった。
 では、次へ。
 おやすみなさい。


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