見出し画像

何も決まらない会議から効果的な会議にする6つのコツ

年間4~6社のコンサルティングをさせていただく中で、
効果的な会議もあれば、
効果的でない会議に立ち会う場面があります。これまでの私の経験から
何も決まらない会議から効果的な会議にする6つのコツをお伝えいたします。

1.「間違った情報」の交換から「正しい情報」の交換にシフト

・象は大きい
・新幹線は速い
・たくさんの人がiphoneを使っている
上記は「事実」でしょうか?

これは全て「解釈」です。
解釈とは、人によって物事の受け取り方、
判断の仕方が違うもののことを言います。

例えば、象は確かに大きいです。
しかし、くじらよりは小さいかもしれません。

新幹線は速いです。
しかし飛行機はもっと速いです。

たくさんの人がiphoneを使っています。
しかし海外ではアンドロイドの方が使用率が高かったりします。

このように、
比べる対象があったり、見方を変えると
事実だと思っていたことがそうではなかったりします。

事実で言うとしたら、
象の平均体重は6tだとgoogle先生に書いてあった
象はライオンより大きい
だと事実です。

これが会議と何の関係があるのか?
と思うかもしれませんが、
大いに関係します。

例えば、
「A社の受注見込みは薄いです」
「Bくんはやる気がないです」
と言うような言葉を一度は会議で聞いたことがあるでしょう。

「事実」でしょうか?
「解釈」でしょうか?

答えは「解釈」です。
「A社の受注見込みは薄いです」と言う
「解釈」をあたかも「事実」のように伝え、
受け取る方も「事実」として捉えてしまうことがあります。

そうすると、
間違ったコミュニケーションが正しく行われず
判断を誤ってしまうことがあります。
ここで重要なのは、
「お客様はなんと言ったのか?」です。

例えば
「今はいらない」と言ったのであれば、
タイミングをみて、提案することもできるかもしれません。
また、
「ちょっと考えたいな」と言ったのであれば、
クリアになっていないことを明確にした方が良いかもしれません。

このように、
解釈(「間違った情報」)の交換から
事実(「正しい情報」)の交換をすることが大切です。
解釈が悪い、事実が良いと言うことではありませんが、
混同してしまうことがよくありません。

そのことは、
「解釈」なのか「事実」なのかを理解して、会議を進めると
間違いなく結果は変わります。


2.「方針」の会話から具体的な「方法」の会話へ

会議でよくある会話の例として
「お客様に丁寧に対応しましょう」
「いつもより意識してクロージングしましょう」
と言う会話を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

そして、翌月会議で結果を聞くと
何もやっていない
何も変わっていない
と言うことが少なくありません。

もちろん本人にも悪気があるわけではなく、
やったつもりです。
どうしてこのようなことが起きるのでしょうか。

なぜならば、
「方法」ではなく「方針」で会話しているからです。

「方法」が含まれた会話とは下記のような形です。
お客様が来店された時には、手を止めてお客様に体を向けて
「こんにちは」と言いましょう。

お帰りになられる時も、手を止めてお客様に体を向けて
「ありがとうございました」と言いましょう。
といった具合です。

「お客様に丁寧に対応しましょう」
よりも間違いなく違いが生まれます。


「方針」ではなく「方法」で伝えるために重要なことは
可能な限り同じ受け取り方ができるように具体的にすること
です。
「丁寧」と言う言葉はとても便利な言葉ですが、
人によって丁寧の尺度は違います。

ですから、丁寧に対すると言う考え方や思いは
悪いことではありませんが、
具体的にどうするのかと言うことの尺度を
統一する必要があります。

例えば
私自身も妻から「皿をもっと丁寧に洗って」と言われ、
そこから丁寧に洗ったつもりでしたが、
数日後も同じように「丁寧に洗って」と言われました。

具体的に聞くと、
皿の裏まで洗ってくれと言うことでした。
小さなことかもしれませんが、
互いのことをよく知っている夫婦間でも
ズレが生じると言うことです。

職場間ではもっとズレが生じるでしょう。
だからこそ
「方針」ではなく「方法」で具体的に伝えることで
会議の中で決めたことを実行される精度が
高くなります。


3.質問に対して「正しく」答える

質問に対して「正しく」答えるのは、
意外と難しいものです。

例えば、
「朝ごはん食べた?」
と聞かれたらなんと答えますか?

もちろん
「食べた」or「食べていない」という回答になります。

しかし、こんなふうに答える方もいます。
「昨日は家に帰ってくるの遅かったから、
夜ご飯を食べるのが遅くなったから、
朝は食べないようにしたんだよね」
と言った具合

間違いではありませんが、
この質問は、
まず
「食べたのか」「食べなかったのか」が
聞きたい質問です。

他にも
「⚪︎⚪︎の案件受注した?」と質問すると
「いや〜⚪︎⚪︎の案件は、お客様の反応が微妙で、
今、予算もないみたいなんですよね〜」
と答える方がいます。

これは、質問にすら答えていません。
聞きたのは、
受注したのかどうかです。

このような会話が会議の中でも
仕事のさまざまな場面でも
よく行われています。

このような会話を続けているとどうでしょうか?
間違いなく
コミュニケーションがスムーズではなく
生産性が落ちます。
要はコミュニケーションコストがかかります。

だからこそ、
質問には「正しく答える」ということをするだけで
効果的な会議になります。


4.相手が受け取りやすいパスを出す

会議の中で、
ちょっとした言葉の使い方によって
会議が活発になることもあれば、
誰も発言しない場にもなります。

会議の中で勿体無いな〜と思うことの一つが
相手の意見に対して自分の意見を伝える時です。

例えば、
Aの方が良いという主張に対して、
Aは〜〜でイケてないからBの方が良いです。
と伝えることもできますし、

Bの方が〜〜でイケてるからBの方が良いです。
と伝えることもできます。

Aと主張されていた方は、
どちらの方が次も主張しやすいでしょうか。
前者だと、自分を否定されているように
感じる方もおり、
上下関係がある場合は、
次回から発言づらくなります。

前者はまさにドッジボールで
味方にパスをするのに
豪速球を投げているようなもの。
敵ではなく仲間のはず。

後者のような、
受け取りやすいパスを出してあげましょう。
それだけで、
会議は活発になります。


5.評論ではなく提案し意思決定する

会議の中で、
全く意見が出ない会議はもちろんよくありませんが、
とても活発に議論しているにも関わらず、
会議後何も決まっていないということが少なくありません。

何も決まらない会議のほとんどが、
下記の2つに当てはまる言葉の応酬になっています。


1つ目は、
「それはダメだと思う」「それはできない」
という
否定系の言葉

2つ目は、
「やった方がいいと思う」「解決しないといけないね」
賛成するが決めない言葉

ほとんどがこのような言葉です。

もちろん会議の中で必要な意見ですが、
議論しただけで
何も決まらないと言うことがおきます。

だからこそやらなければいけないことは、
「いつまでに」
「誰が」(または自分が)
「具体的に〜しましょう」
と言う提案をすることです。

そしてその提案に対して、
「それいいね!」「やらないとね〜」
ではなく
「やる」のか「やらないのか」を決めることです。

これだけで会議の生産性はかなり上がります。


6.真剣に勝つムードよく行う

腕を組んで殺伐とした雰囲気の会議を
見たことはないでしょうか。
そしてそこから良いアイデアが生まれ
プロジェクトがうまくいったことはありますか?

私の経験上そのようなことはありません。
良いムードからしか
良いアイデアは生まれませんし、
最終的にアクションを決める際の
体重の乗り方が変わってきます。

真剣に行う会議なのだから
良い雰囲気で行うことは不可能だと思っている方もいます。
しかしそれは大きな間違いです。
真剣に行う会議でもムードよく行うことは可能です。

最初はとにかくムードを良くすることだけを考えてやっても
良いでしょう。

以上の6つになります。
どれも明日からすぐにできることばかりです。
実行することで会議の生産性は上がり、
より短い時間で会議を完了し、
良い成果を生み出すことができるでしょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?