2024年6月13日(木)「内臓料理(動物)・ハツ刺し」
今日の東京は曇りのち晴れ。
昨日と同様に、朝の最低気温は20℃、日中の最高気温は28℃迄上昇。今日は真夏日にはなりませんでしたが、昨日あたり猛暑日記録してるトコロもあるんですから、もう完全に夏ですねぇ。さて、
昨日は「醗酵飲料(ウィスキー)・御岳 The First Edition 2023」についてお届けしましたが、本日は「内臓料理(動物)・ハツ刺し」について書いて行きたいと思います(冒頭写真は韓国の畜産市場「馬場洞市場」で買った牛の心臓です)。
ハツ。
心臓ですね(ハツってのは、英語のheartから来てるんですよ)。韓国では、モツ系と言うのはコプチャン(小腸)・テッチャン(大腸)は結構良く焼肉やら鍋やらで食べられてはいるものの、ソレ以外の臓物系は日本ホドは食べられていないとの印象。従い(?)、韓国の食肉市場では上述の通り3~4㎏位もある牛の心臓が1個たったの800円(!)程度と格安で売られていました。韓国国産の牛はハヌ(한우:韓牛)と言われていて、日本と同様にお肉はとっても高いんですよね。でも、心臓は別。需要が少ないが故にエラく安い(笑)。
韓国にいた頃には時々コレを買っては胡麻油と塩胡椒で炒めたり、刺身で食ったりもしてました。矢張りデカいので、硬いトコロやスジ等を取り除き、可食部分をサクに分けても200g位のが10本以上は取れてましたので、もう原価的にはタダみたいなモンでした。
日本で比較的お手頃に入手可能なモノは、お肉屋さんで切り分けられている牛ハツ、スーパー等で時々売られている豚ハツでしょうか。ただ、流石にコレらは刺身で食うワケにも行かないので、焼きか或いはもつ煮に入れる程度でしょうか。鶏ハツもありますが、個人的には胡麻油炒めですかね。ああ、アトは前にも少々お伝えした「モウカの星」もありますね。
で、ハツ刺し。
コレ迄に食べたハツ刺しの中の最高峰は、渋谷にある炭火ホルモン焼屋の「ゆうじ」さんのモノ。鮮度は抜群、処理も丁寧、ナンたってそのタレが絶妙。こりゃあ、ホントに美味い。ホルモン系では鹿浜の「スタミナ苑」も凄いんだけれども、コチラにはハツ刺し置いてないんですよね(泣)。
ココで「はて?」と思うトコロ。
以前書いたコトがある通り、2011年に発生したユッケの集団食中毒事件の発生後、厚生労働省は2012年7月から食品衛生法に基づき生食用牛レバーの販売・提供を禁止しました。また、同時に豚の生食やイノシシやシカ等その他の動物の肉や内臓についても生では食べないよう注意喚起しています。
ただ、良く良く見てみると、生食用牛レバーの販売・提供は禁止なのだけれども、その他については禁止ホドの強い措置ではなく、「食中毒リスクがあるので、生で食うのは止めときましょう」と言うトーンなんですよね。
となれば、牛のレバー以外の部位(例えば、今回のハツ)の生食や、牛以外の肉や内臓の生食については推奨されているワケでは無いけれども、販売・提供の禁止迄はされていない、とも解釈出来そうですね。
とは言え、お店でコレらを提供して食中毒でも惹き起こしてしまったら、営業停止やら風評被害やらとお店の存続にも関わりかねないコトになってしまう為、敢えてソコ迄のリスクを取る必要性もないのでしょう。でも、コレらを食べたいお客さんのニーズも一定数あるのでしょうし、斯かる食中毒リスクを回避する手立てがないワケでも無い。
と言うコトで登場するのが、低温調理でしょう。厚生労働省等では、食中毒発生予防の為に様々な呼び掛け(?)を行っているワケですが、特に食肉に関しては加熱条件等についても、食材の中心温度を60℃で30分以上とか75℃で1分以上とか加熱すべし、等としています。低温調理器具メーカーであるBoniqさんでは、夫々の食材の特性や、想定され得る食中毒リスク等を考慮した上で、「低温調理 加熱時間基準表」なるMatrixの表を公開していて、恐らくコレに従えば種々の食中毒リスクは回避出来るのだと思われます。
従い、もしもお店で牛のレバ刺しやらハツ刺しやら、その他獣類の内臓系を提供するとすれば、コレに従った低温調理を行い、極力生っぽさを残したモノを提供する、と言う方法が良さげに思われます。どの加熱温度でどの加熱時間をヤルか、コレは色々と試す必要がありそうですね。
と言うコトで。
美味いハツ刺し出す為の試行錯誤、やりましょう。
明日は「有害鳥獣・鉄砲選び」について書いて行きたいと思います。
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