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8月18日(金)「有害鳥獣(番外編①)・モンゴルのオオカミ」

今日の豊田は晴れ。
最低気温は25℃、最高気温は34℃。
台風も行ってしまい、またしても暑い日々が戻って来るようですね。
今日からは二十四節気立秋の末項、七十二候の「蒙霧升降(ふかききりまとう)」(深い霧が立つ時季)。こんなに暑い環境下で、深い霧なんて立ち込めるんでしょうかねぇ。早朝、かな?さて、

昨日は、アイラ島南岸3兄弟の最後を飾る「醗酵飲料(ウィスキー)・Ardbeg」についてお伝えしましたが、今日は「有害鳥獣(番外編)・モンゴルオオカミ」についてお伝えして行こうと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

オオカミ。
日本にいたニホンオオカミは19世紀初頭(最後の捕獲例は1905年だとか)には絶滅してしまったと言われていますが、世界的に見ればオオカミは絶滅危惧種にも数えられる、ある意味希少動物の一つなのだと思います(再導入によって絶滅危惧種から除外されつつある地域もあるようですが)。
ただ、ことモンゴルに関して言えば、羊を中心とした家畜を襲う害獣であると言うことについては、今も昔も変わらぬ状況のようであります。モンゴルの遊牧民達にとってみれば、家畜=財産=生活≒人生でもあるワケなので、その家畜を襲うヤツらと言うのは、正に有害鳥獣に違いないのであります。

一方。
チンギスハーンのコトを「蒼き狼」なんて言ったりして、モンゴル人にとってオオカミと言うのは、ご先祖さまにも例えられているコトもあって(元朝秘史に拠れば、モンゴル族はボルテ・チノ(蒼き狼)とコアイ・マラル(白き雌鹿)との間に生まれた子孫であるとされていて、チンギスハーンはソレに関連付けられていると言われているようです)、ある意味神聖な存在でもあり、アコガレの存在でもあったりするワケであります。神聖な害獣?ソレがオオカミと言う存在であると言えるのでしょう。

さて、我が身を振り返り。
自分は、釣りが趣味でありまして、とりわけ淡水魚をルアーで釣るのが好きで、彼の偉大なる文豪、開高健氏が2度訪問したモンゴルで、ルアーを使って大きなイトウを釣り上げたい一心でせっせとモンゴル通いをしておりました(一応、コレ迄の最大は120㎝。でもまだまだ大物はいるコトが分かっているので、今後も更なる大物を求めて続けざるを得なさそうです(笑))。
中国大陸での駐在が3回約12年ホドあり、その3回共に北京をベースとしていたので、北京からモンゴルの首都ウランバートル迄は飛行時間約2時間、チケット代も安ければ往復で片手万円程度であったコトもあり、コレ迄にモンゴルにはイトウ釣りの為に13回(大抵は1週間前後滞在)、出張で1回、その他の目的で1回と、随分と通ったモノであります。実は、モンゴル大好き人間なのであります(夫々の釣行記については、コチラコチラに掲載しておりますので、ご興味ある方はどうぞ)。

ソコで分かったのが、上述の通り、世界的には絶滅危惧種であるオオカミは、モンゴルでは家畜を襲う害獣(有害鳥獣)であると言うコト。
と言うコトもあって、15回のウチ「その他の目的」での1回は、2011年1月の厳冬期にオオカミハンティング見物に行った、と言うコトなのでありました。
結局、この時には同行の猟師達がオオカミを仕留めるコトは出来ませんでしたが、ソレらしきを追い出し、草原の彼方へとたったかたったか走って逃げ去るのを、その貴重なるお姿を遠目ではありましたが拝察?するコトが出来たのでありました(その詳細についてはコチラ予告1234をご参照)。

とまぁ、モンゴルでもそんなにジャンジャンいるワケでも無かったのですが、家畜を襲って被害が続出しているのも間違いない事実でもありますので、上手くバランスを取り乍ら駆除と保護を行い、モンゴルでもオオカミを絶滅させるコトなく共存出来るようになれば良いな、と願うばかりです。

上述の通り、絶滅した地域でオオカミを再導入する試みは世界各地で行われていて、日本でも再導入の議論は為されているようです。確かに、昨今の日本に於けるイノシシやシカの増加の一因としては、温暖化による棲息区域拡大・高齢化に伴う猟師や天敵動物の減少等もある為、オオカミを再導入するコトでイノシシ・鹿の獣害を減らす、と言うコトも一つ考えても良いのかも知れないな、とも思いました(とは言え、現状の生態系維持の問題等もあるので、よくよく検討する必要のある問題ではありますが)。

と言うことで、今週はコレにて。
来週は、「賞味期限消費期限について考える」をお届けしたいと思います。
それでは皆さま、お盆明け後の良い週末をお過ごし下さりませ~!


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