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所属を明かした情報発信で気をつけること、気にしないこと

「情報発信するとき、何に気をつけたらいいの?」
「所属企業名を書いてたら、会社に迷惑かけないかな」

そんなお悩みを抱えて、情報発信を始められなかったり、やめてしまう方をたくさん見てきました。

noteやTwitterや個人Blogで、自由に何でも投稿できるからこそ、どうしていいか迷っちゃう気持ちはよくわかる。わかるけどもったいない!

もっと情報発信がしたい方なら、少しでも、何かチカラになりたい。

そこで、私がふだんの情報発信で「気をつけてること」「気にしていないこと」を言葉にしてみます。所属を明かした情報発信歴が3年半の私で良ければ、何かお役に立てたらいいな。

Twitterやnoteなどでの情報発信が、ちょっと怖いな、不安だな、と思ってしまっているあなたの心を、すこ〜しだけ軽くできますように。

(4,000文字ちょい。10分弱で読めます。忙しい方は目次から気になるところだけ読んでみてね)

■気をつけること

-なぜやるかを意識する-

あなたの情報発信の「Why(なぜやるか)」を意識しましょ。

私の場合は、最初は「個人垢で実験したい」くらいのゆるい感じで、途中からは「定量ではなく定性的な価値を意識して、個人のTwitterアカウントを運営をしたらどんな世界が見えるか実験してみたい」と考えていました。

あなたのWhyはなんですか?
採用につなげたい、事業を伸ばしたい、共通点のある人と出会いたい、なんなら恋人を見つけたい、など。

多くの人は、What(何をするのか) → How(どうやるのか) という順序で物事を考え、Why(なぜやるのか)を知らないケースが多いのです。
伝える際にも、What → How という内容のみを伝えています。
優れたリーダーはその真逆で Why(なぜやるのか) → How(どうやるのか) → What(何をするのか) という方向で考え、伝えています。

つい目が行きがちな、何をやるか、どうやるかより「なぜやるか」に何度でも立ち戻る。考えるのは、始める前でも、情報発信しながらでも、途中で何度変わってもOK!

-じぶんだいじに-

Whyが決まれば、自ずとWhatもHowも決めやすいはず。
その前に忘れがちな身の守り方を知っておこう!
自分自身の防御は何よりだいじ!

居場所には、細心の注意を
「(地名や店名)なう」や「留守番なう」「旅行なう」や「GPSの位置情報」のように、いまの居場所が特定されたり、自宅でひとりだったり誰もいないことがわかる投稿はできるだけ控えよう。

イベントなどの実況をしたい場合なども、居場所を伝えることにリスクがあることを意識して!

伝えるときは万一に備えて、

・人が大勢で詳細の居場所が特定されにくいか
・1人での行動ではなく誰かと一緒に過ごしているか
を確認しつつ、細心の注意を払っておきましょ。

「そんなインフルエンサーじゃないから大丈夫でしょ」っていう油断は事故や事件のもとです。フォロワー10人でも身の安全に関わる情報公開は慎重に!

個人情報は、油断せず取り扱うこと
本名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレスなどは不用意にオープンな場所に書き込まないように。

実名じゃないSNSだからって油断しないで!同じアイコンなど共通要素があればいくらでも情報をかけ合わせられてしまい、思いがけず多くの個人情報を公開してしまうことにつながります。

もちろん、本名や顔写真などを公開することで信頼感やオフィシャル感が得られるメリットもあります。

「インターネット上のすべての自分の情報はつながっている」意識で注意をしながらうまく活用しましょ。

慣れるまでは公開する情報を控えめに絞るのも手です。
れっつ匿名!ミニマムスタート!

-なかまだいじに-

あなたと同じかそれ以上に、あなたの周囲の方に関する情報発信には気をつけよう。

映り込みは、ときに迷惑
自分以外が映る写真をSNSなどにUPする場合は、映る人みんなに許可とりましょ。うっかり写っていたり、勝手にタグ付けなどは場合によっては迷惑です。

許可を確認する手段はDM、口頭、確認不要など状況に応じますが、できればテキストに合意形成の言葉が残っている状態を作っておきましょ。

お仕事の情報の取り扱いも、慎重に
お仕事の機密情報、インサイダーの恐れのある情報、リリース前の情報、自分だけじゃなく他の方の個人情報の取り扱いにも注意しよう。

慣れるまでは「この書き方はセーフ?」「事業についてこんなことを書いてもいい?」などと関係者に確認するのが吉。抽象度をあげたり、例え話にしたりして、特定しにくいようにもできますが、これはけっこう難しいです。

確認や検証を経て「ここまでなら、全然おっけー」というラインが見えたら、むしろ積極的に活用しましょ。

-攻撃&反撃&追撃しない-

センシティブな話題を避ける
当事者であったり、その分野の専門知識に自信がないのに「話題だから」「トレンドだから」とセンシティブな話題に安易に触れる行為は危険。

何か一方の立場を表明したり支持するだけで、別の立場の方にとっては攻撃だと受け止められることも。

触れたい場合は、どう触れるのは平気か、周囲を観察しつつ、少しずつ慣れてから行いましょ。

正義中毒予防
攻撃を受けたり見かけても、個人で応戦しないようにしましょ。他者を意図的に攻撃しないためにできる代表的なことは、自分自身に対する「正義中毒予防」です。

人の脳の特性として「自分の正しさを認めてもらいたい」という欲求の裏返しとして、「わかりやすい攻撃対象を見つけ、罰する」という攻撃行動に走りやすい、ということがあります。

ちょっと大変だけど、これを意識して自分で防ぐ。攻撃されても反撃しない。たとえあなたが正しくても、です。

「炎上商法っぽく情報発信がしたくて」というケースもあるかもしれません。それは10年単位で発信してきた方が実行するような特殊行動スキル。
経験の少ない状況で安易に行うのはおすすめしません。

人の脳は、裏切り者や社会のルールから外れた人など、わかりやすい攻撃対象を見つけ、罰することに快感を覚えるようにできています。

他人に「正義の制裁」を加えると、脳の快楽中枢が刺激され、快楽物質であるドーパミンが放出されます。この快楽にはまってしまうと簡単には抜け出せなくなってしまい、罰する対象を常に探し求め、決して人を許せないようになるのです。

見方を変えると、誰かを許さないことで自己を肯定したい、自分の正しさを認めてもらいたい、という欲求の裏返しにも見えます。

-炎上に強くなる-

炎上は怖い。確かに怖い。100%防ぐことはできない。

だからこそ、学ぼう。脅威に備えよう。
みんなで炎上に強くなろう。

しっかりと知識とスキルを身に付けていれば、怖がらずに情報発信できるようになります。

なぜ炎上するのか。
炎上させないためにできることは何か。
どんなことで実際に炎上した事例があるか。
万一、炎上したらどうすればいいのか。

詳細の記述は省略しますが、インターネットには炎上に関する良質なコンテンツがたくさんあります。れっつ勉強!です。

■気にしないこと

情報発信の初期の段階では、たいていのことは「気にしない」ことでうまくいきます。

-何が正解かを気にしない-

ここまで読んだ方なら、大抵のことはだいじょうぶ。「これはダメじゃないかな」「これは怒られないかな」と気にしすぎないでOK!

気にして躊躇するくらいなら、行動しましょ。

組織への影響が心配なら所属組織の人にOK/NGラインを聞けばいいし、どうすればうまく行くかはお手本にしたいアカウントを見て学べばいい。

あなたの情報発信の正解はあなたがつくるもの。
あなたにしかつくれないもの、です。

-数字ばかりを気にしない-

あなたが情報発信を始めることで可視化されていく数字はたくさんあります。

フォロワー数、imp数、いいね数、RT数、各種クリック数、さらには投稿時間、投稿数、投稿ペースまで。

あなたの「Why」のために必要な数字が見えたなら、もちろん積極的に活用して、数の分析が情報発信をモチベートするのはいいこと。だけどそれはゴールではなく手段だと忘れないように。

-違いを気にしない-

情報は、発信する人のところに集まります。賛成も反対も、共感も否定の言葉も、いろんな意見や主義主張に触れることがあります。

自分と全てが一致する他者なんて存在しません。いちいち気にしていたら身が持ちません。

気になるならミュートにする、ブロックする、フォローをリムる、リストだけ見るなど「視界に入りにくいような設定」を自分で行えばいいだけ。その場合、異なる意見、認識の違いに気づく機会は減るので注意しましょ。

-どう思われるかを気にしない-

「他者がどう受け取るか」は正直コントロールなんかできません。共感ポイントも、好みも、人それぞれ。

最初から嫌われたい人は少ないかもしれませんが「もし共感しない人がいたら、嫌われてもいいや」くらいのほうがラクになれます。

それよりあなたは「どうありたいか」を探しましょう。
誰にとって、どんな価値を提供したいかを考える方が健全です。

-失敗しても気にしない-

失敗したらすぐに振り返る。
必要ならば適切な相手や窓口に相談する。それだけ。

失敗の数は、成功する確信のない状況で挑戦した数。
胸を張って次のアクションを考えましょ。

「でも、失敗は怖いし、失敗したくない」って方には、過去のnoteで失敗について触れてますのでどうぞ〜。

■まとめ

今回書いたことは、ある程度の情報発信をすでにしている方なら「もう知ってるよ」という内容かもしれません。

もっと「何をどう発信したらいいかを知りたかったのに」という方はごめんなさい。それは「Why」から考えて欲しいし、正解はないと思ってるのでこのnoteでは書きません。

考えるヒントとして、自分の名前で仕事がひろがる 「普通」の人のためのSNSの教科書はとてもおすすめです。リスクマネジメントだけじゃなく、情報発信はこういう風にするといいよ、ということが体系的に書かれていますし、たくさんの成功エピソードが添えられています。(私のも!)

お子さん向けならこういう記事もあります。

気をつけること、気にしないことを読んだら、あとは、行動して、投稿して。ただ、続けるのみです。

慣れてなければ迷ったり、悩んだりするのは当たり前。
3年半やってても、どうやってnoteをまとめて、このまま公開していいかどうか迷って、こんなツイートをしました。

少しでもあなたの情報発信のお役に立てますように。

■おまけ:読んでくださった方の声

noteを公開後、読んでくださった方の声を一部抜粋してご紹介します。

たかお(ありぱん)さん
心理面で救われたって言葉がめちゃうれしい🤗
リスクがあることは忘れがちだけど覚えておきたいですね。

かねこつよしさん
こうやって「大丈夫だよ」って周囲の背中を押してそうなかねこさんの優しさが垣間見えて、素敵です。大丈夫、大丈夫、と私も伝え続けたい。

無人コンビニ研究所🏪さん
「所属を明かしてない方にとっても有意義」って言葉がうれしいです。荒波をみんなで学びあって乗り越えてゆきましょう〜!

すらたんさん
このnoteを「情報発信のガイドライン」を表現してくださっててうれしい。私も最初は感覚でやって、何度も失敗してました。真似っこできるところはどんどん真似しちゃってください〜!

SPECIAL THANKS

息子と娘も共創してくれました。ありがとう〜🙌

情報発信は、一方的につくって投稿して終わりじゃなく、こうやって双方向でやりとりしながら、ひとつのコンテンツになっていくプロセスを楽しみたいですね。

おしまいまで、読んでくださってありがとうございます✨ あなたの明日が、ちょっとステキになりますように。