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ネガティヴを受け入れる

世間ではポジティヴへの誘導が多く見られる。

「何でも、良い方向に考えろ。ネガティヴな思考を捨てろ。鬱になんて負けるな。明るく前向きになる事が大事だ。」

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...この類の「洗脳」が後を絶たない。漫画やアニメ、ゲームなんかは特にそうだ。幼少期から「ポジティヴは良いもの。ネガティヴはダメなもの」と叩き込まれる。

大人になっても、そう。恋愛やポジティヴばかりをテーマにした曲。ドラマ、映画、そして学校教育までもがそうだ。

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ネガティヴをテーマとした作品もある。でも結局、「鬱展開」とか言うレッテルを貼られ、どうにもフラットな目線で見られない。それに、よく見ると非常に感情的な展開で、ネガティヴと見せかけて実際に根底にあるのはポジティヴ...と言う物も多い。

私的には「鬱」って言葉自体がもう、フェイクなんだよ。「鬱病」なんてモンが無理矢理取り上げられてしまい、「ポジティヴの方が良い」という錯覚に陥りやすくなっている。

死が怖い?当たり前だよ。だって、みんな「死」を見つめて無いじゃないか。単純に「生きていた方が良いに決まってる」と考えている。

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まーーー感情的...と言うか、とにかく色々なエンタメに影響を受け過ぎているよ。

かと言って、真面目に死生観を語ると「胡散臭い」とか「変人」とか「都市伝説や陰謀大好き」とか「宗教」とか...その類のレッテルを貼られる。昔よりも、その傾向は強いかもね。

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うるせぇよ。もう病気じゃん。

「ヒトは一人では生きていけない」とか言うワケ分からん浪花節により、みんな「変わった奴」呼ばわりされるのが怖くて、周りに話を合わせているのだ。結果、「死について勉強する」なーんて当たり前の事すら出来ない。それよりも、流行りの曲やドラマやYouTuberを追いかけるのに夢中なのさ。

以前から言ってるが、真っ暗な闇の中を灯りも持たず、道も知らされていない状態で歩けるだろうか。私はムリだね。怖すぎるよ。

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死が必要以上に恐ろしくて受け入れられない人は、死んだ後どうなるのか、少しも考えた事が無いんだと思うな。もしくは分からないのに、そのままにしているのか。

そして、そう言う人はたいてい、普段から「ポジティヴが良い、ネガティヴはいらない」と考えている。故に、「死に対しての偏見」がある。有無を言わさず「怖いもの」とし、目を逸らし続けているのさ。そりゃあ、いつまで経っても怖いままだよ。

ヒトの中には自律神経ってモンがある。興奮などのポジティヴを司る交感神経と、リラックスなどのネガティヴを司る副交感神経に分けられるんだが...

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ネガティヴよりもポジティヴの方が良い、死ぬよりは生きていた方が良いと主張する人は、ずーっと興奮状態で脈が早い方が良いって事かい?

夜なんていらないから、朝だけあれば良いってこと?性別も男か女、どっちかだけで良いの?色も黒は不要で、白だけあれば十分?

...もちろん、そんな事は無いでしょう。全て、この世を構築する上で重要な要素のはず。

だからこそ、ポジティヴと同じく、ネガティヴも静かに受け入れるべきだ。「鬱病」やら「パニック障害」ってのは、そういう意味で別に病気じゃないんだよ。経験者だからこそ、語るんだけどさ。

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むしろ必要だから起きる現象の一つで、全体の大いなる流れから見れば、それもただの出来事なんだよ(もちろん原因はある。治せる)。

全ての両面を受け入れ、さらにその中庸を見、新たな見解に至る。

そこでようやく、ヒトはフラットな精神状態で死を受け入れられる様になるのさ。「死も捨てたもんじゃない」...どころか、むしろ「喜ばしい出来事」である事に気付けるのだ。

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当然、そこに至るには、ただ過ごしているだけじゃあダメだよね。ヒトは学習する生き物ですから。知識こそが、ヒトを助ける。これも以前、言った事だ。

フラットであるからこそ、そこにはあらゆるものが集約する。ポジティヴに偏った事象なんぞ、真理からは程遠いと言えるだろう。

——私が警備員をしていた二十代の頃、会社に有名な営業担当の人がいた。

彼は定期的に長期休暇を取り、寺に籠って瞑想に耽っていた。その間はヒゲも剃らず、見た目はまさに仙人の様な感じになる。

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その人は、誰がどう見ても不可能と思える営業案件を、いとも簡単に取って来た。

「どうやって取ったんですか!?」と聞くと必ずニヤッとし、

「へっへーん♪」と答えた。

どこか達観した様子のその人の所には、恐らく彼が望んだすべてが集まっていた。

...生を充実させたいなら尚の事、死を受け入れよ。ネガティヴを認めよ。

その時、本当の意味であなたは変われるだろう。

私がそうであった様に。

もし私の研究に興味を持って頂けたなら、是非ともサポートをして頂けると嬉しいです。サポート分は当然、全て研究費用に回させて頂きます。必ず真理へと辿り着いて見せますので、どうか何卒、宜しくお願い致します。