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思い込み
今日も良い汗をかいた。スポーツジムに行き、いつも通り最終バスに乗り、帰路についた。
帰りの最終便は21時19分。田舎と言うのもあり、これ以降の最終便が無い。なので早めの晩御飯を済ませ、割と急いでジムに行く必要がある。
それでも、車の無い生活はもう慣れた。最初はこのど田舎で車が無いのは致命的だと思っていたが、実はそんな事無い。
皆、「釧路市は車が無いと生活出来ない」と言う。私も公共交通機関を利用した生活を始めるまで、そう思い込んでいた。
でも、ハッキリ言って要らないね。バスを駆使すれば何とかなる。まぁ、仕事にもよるかな?
バスの時刻表をメモし、かつ計画通り毎日を過ごせば問題無い。コスト的にも激安。
例えば私の場合、スポーツジムと家の往復で500円。仕事は家で出来るし、週5でジムに行くが、それ以外は滅多に出歩かない。となると、一週間にかかる交通費はせいぜい一万円前後といったところだ。
車の場合はガソリン代や洗車代に加え、他にも様々な維持費が掛かるでしょう。オイル、ブレーキパッド、夏冬ワイパー、ウォッシャー液、夏冬タイヤ...ぜーんぶ消耗品だ。加えて車検と車税と保険料。メンテナンスも必要。そう考えると、一ヶ月あたり一万円程度の交通費なんて、激安も良いとこ。
しかも有形固定資産を手放す事で、フットワークも軽くなる。独り身にとってはこれ以上のメリットは無い。ちょっとした距離だと歩く様になるので、健康にも良い。
...でも、我が地元の釧路人は融通の利かない人ばかりなので、この類の計算が出来ない。どんなにこの説明をしても、「車が無いと生活不可」と言う思い込みから抜け出せない。
先日、仲の良い楽器店の店員と話したが、初めてこの話がマトモに通じた。
彼も「この話分かってくれたの、まさやんさんだけです!」と言っていたよ。彼は子供がいないが結婚もしている。最近、車の不必要性に気付き、売って貯金し始めたのだとか。偉い...。
ヒトは、一度「こうでなくてはいけない」と言う固定概念、思い込みに囚われると、なかなか抜け出せない。
しかもそればかりか、その輪から外れる人間を攻撃する傾向にある。
釧路市内でも、車を持っていない人に対して「あいつ、良い歳して車も持ってないのかよwww」とか、「あんな遠い所から自転車で来るとかwww」的な悪口をほざく奴らを、私は沢山見て来た。
理解に苦しむ...と言いたい所だが、田舎の人間ってのは得てしてそんなモンだ。
そう...ヒトは、思い込みで生きている。
「お前も、そう思うだろ?」
...私が話し掛けたのは...
バスの車内にある、目の前の黄色い柱だ。家に着くまで10分ほど。それまでの話し相手になってもらった。怪しい一人遊びの始まり、始まり。
...随分とくたびれてんなぁ。大分、年寄りなんだろう。今まで、色々なヒトを見て来たんじゃないのか?
なぁ、知ってるかい。この世に黄色ってのは存在しないんだってさ。
YouTubeで見たんだよ。この人の話、面白かったな〜。
要は俺達人間の脳波ってのはさ、赤と青、そして緑しか認識出来ない様になってる。以前ツイッターでも同じ事、呟いたんだけどさ。
でね、俺は良く分からんのだが、赤と緑の波長ってのは何故か近い所にあるらしい。
赤+緑=黄色でしょ?なので俺達人間はさ、赤と緑の波長を合わせ、「黄色」として認識しているに過ぎないって事。他の色に関しても、そうらしい。
実験として、左右別々の目に、それぞれ片方ずつ赤と緑が見える様にセッティングしたとする。
すると、脳が黄色を誤認するらしいんだよ。面白くない?
不思議だよな....。
だって...そう思わんかね。
もう一度言うが、黄色ってのは本来存在しない。
もっと理屈っぽく言うと、我々が錯覚し、「ある」と思い込んでいるだけで、本来、この世の概念としては本質的に存在しないんだよ。
じゃあ、タンポポや向日葵は?モンキチョウやキイロスズメバチは?カボチャやレモンやバナナは...?
下手すりゃ、それらの存在ぜーんぶ、ただの思い込み。
「幻」...って事にならないかね?
そして...
ヒトはその「幻」から栄養を補給しているんだ。
ならば...ヒトとは?
幻から栄養を得る存在とは?
結局、それも「幻」...と言う事にならないだろうか...?
なぁ...お前は散々、ヒトを見て来たんだろう。
俺に、教えてくれよ。ヒントでも良いんだ。
この世の「クイズ」は...俺にとって難し過ぎるんだよ。
...って、そっか...
お前も、幻なんだっけ...。
何と言うか、この世は...「ヒトの思い込み」で出来上がっている、幻の様な世界なんだなぁ。
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——怪し過ぎる一人遊びをしていると、心なしか時間が経つのが早く感じた。
目的のバス停に着いたので、私はバスを降り、歩いて帰宅した。
下手すると、お前も幻みたいなモンだよな。
と言う事は、やはりこの世自体が...。
やれやれ...私は、どこに向かっているのやら。
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