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タイでのエピソード・その39

その38の続き—

ビザ取得の日まではまだ時間がある。

その間、私は思い出を拾うかの様に、バンコク内の各デパートを巡って歩いた。

今回紹介するのは「サイアム・パラゴン」

一時期は「東南アジア最大の高級デパート」として知られていた。バンコクでも屈指の広さと知名度を誇る。

もちろん、こんな所に来れるのは、「ハイソ」なタイ人だけ。主に中華系。

この国は貴族の国である。そして、共産党の国でもある…そう強く思わせてくれるデパート。

内部をじっくりと見て回ると、それだけで半日かかってしまう。それくらいに広い。ど田舎から来た私は、最初来た時、一つの街の様にも感じた。それくらいに広いのだ。

広い故に何でもあるが、迷う。何度来ても迷う。ただでさえ、私は男のくせに方向感覚に自信が無いから、迷いまくる。

服を買いにきても、家電を買いにきても、結局ガードマンに「どこでしたっけ?」と聞いてしまう。広すぎるのも、逆に困りものだ。

だが、だからこそ毎回新鮮な気持ちで歩き回る事が出来るのも事実。クーラーが効いた高級デパートの中で、買いもしない高級ブランドを見て回る。

歩き疲れたら、無数にあるカフェの中から好きなお店を選んで休む。スターバックスでなくとも良い。マジでいっぱいあるから…。それぞれのお店のコーヒーの味を比べるのも楽しい。

歩いている女の子も、綺麗でかわいい子ばかり。育ちが良いのだろう。オンヌットのローカル地区で歩いている女の子たちとは、比べ物にならない。

建物内では頻繁にモーターショーが催されており、そこにはボンドガールの様なグラマーな女性が立つ。

パラゴンは、タイの「カネ」による格差社会をそのまま体現した様な場所だ。カネがあれば、全てうまくいく。その思想は、国教であるタイ仏教にすら、深く刻み込まれている。

当然、食品もある。ここに通っている日本人も皆、お金持ちだ。たまに何か買って帰るんだけど、結構勇気がいる。

サイアム・パラゴンは、その名の通り「サイアム」と言う地区にある。

アソークがビジネスの中心部だとしたら、サイアムは商業地区の中心といったイメージだ。

大学に通うハイソな家の出の子供たちなんかも多く見かける。日本で言うところの渋谷とか原宿とか…そんなイメージ。

だから、若い子も多い。目の保養には最適。

怪しいオッサン、ここにあり(笑)。まぁ、いいじゃないか。

学校帰りにマックでハンバーガーを美味しそうに食べる女子たち。彼女たちは皆、金持ちの家の出だ。じゃないと、帰りにマックでお金を落とすなんて出来ない。と言うか、学校に通えている時点で中流階級以上ではあると思う。

…と言う様な事をボケーっと考えながら歩く。それだけでも割と、社会勉強になったりするのだよ。

旅は、一人よりも大勢で行った方が楽しいと思うかもしれない。だが、私は真逆の考えだ。

未知の場所へ行く場合ほど、一人の方が良い。一人だからこそ、考える。一人でしか考えない様な事を、考える。そして、その時の事を決して忘れない。

…私は幾度となくバンコクの街をたった一人で歩き回り、多くを学んだ。

それもまた、一人…いや、「独り」だからこそ、出来た事なのだ。


その40へ続く—

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