タイでのエピソード・その58
—その57の続き—
私が住むオンヌットの近くに、一つの新しいスポーツジムが出来た。「Jetts」と言う。
オンヌット駅から徒歩で3分ほどの所に「The Phyll」というモールがある。そこの地下に入った。
以前少し紹介したが、中もそこそこ広く、器具も充実している。パワーラックは2台ほどしかないが、それでも十分。しかもスタジオがあり、インストラクターがレスミルズ・プログラムを展開してくれる。
し・か・も!24時間営業だ。完璧。
月会費も安いが、一ヶ月ごと払うにはクレジットカード契約をする必要がある。私はタイのクレジットカードを持っていなかったので、都度三ヶ月纏めて支払う様にした。
地下にあるのも、何だかおしゃれ。よしよし、これでバンコクを快適に生きていく環境がさらに整った。
仕事も順調で、思った以上にたくさん入ってくる様になった。忙し過ぎて困るくらい。
ずーっと家にいると参ってしまうので、時折場所を変える。大量に案件が入っている時以外は、知らない道を散歩しながらやったり、その辺のカフェに入ってやったりしていた。
そんな悪く無い毎日を過ごしているうち、ふとS氏の事を思い出した。
「そういえばSさんって、元気なんだろうか…?」
気になった私は、Facebookのアカウントから直接、メッセージを送信した。すると、あっさりと返って来た。
「元気だよ。今はラーメン屋を経営しています。遊びにおいでよ」
…これも以前述べたが、S氏がラーメン店を買い取った事は既に知っていた。
…ぶっちゃけ、「美味しい」と言う噂は聞いた事が無い(笑)。高い、その割に…といった感じ。まぁでも、好きでやってるなら良いんじゃないかな。
お誘いを受け、私は時間を作り、会いに行く事にした。
本店はアソーク駅の近くにある。以前、前を通った時に場所を覚えていたので、スムーズに向かう事が出来た。
少し緊張しつつ、約束の時間にそのお店のドアを開けると…
そこにはビールの前に座るS氏と、向かい合って座る可愛らしいタイの女の子がいた。
「お久しぶりです。」
「…元気ぃ?」
「はい、元気っすよ。Sさんも元気そうで。」
「俺は元気だよ。」
…私たちの会話に、女の子が話に入ってくる。
「初めまして。ケリンと言います。マサヤンさんですよね?話、聞いてます。宜しくお願いします。」
…おいおい、もうほぼ日本人じゃん(笑)。ペラッペラだよ。
S氏との再会、そしてケリンちゃんとの出会い…。
私のバンコク滞在は、ここからまた、新しい色を見せ始める。
—その59へ続く—
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