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タイでのエピソード・その66

その65の続き—

今回は、恐らくタイ・バンコクで最もハイソな方々が集うであろう、超高級デパートを紹介する。

名前は「セントラル・エンバシー」。その名の通り、大使館通りに差し掛かる交差点にどーーーんと構えている。

プルンチット駅の目の前にあるので、いつでも簡単に来れるのが大きなポイントだ。

置いてある商品の価格は、あのサイアムパラゴンよりも高い。

例えば、ちょっとしたドリンクでも頼もうなら、普通に200バーツ以上(700円)とか取られる。

単なるシェイクでも買って飲み歩こうと思ったのに、1本350バーツ程度のものだったりもするので、気軽に買い物が出来ない。

入っているお店も、エルメスをはじめとした高級ブランド店ばかりで、私とは明らかに無縁なところばかり。冷やかし専門。

それでも、私はここが大好きだった。来る人が限られているので、バンコクにしては珍しいくらい、人がいない。デパートの中が閑静なのだ。

そのおかげで、他のデパートよりも明らかに空気が違う。単純に綺麗で過ごしやすい。思い切り息を吸える。例えるなら、平日に日本の高級デパート内を散歩している錯覚を覚える。

なので、普通に散策しているだけで、そこそこにリフレッシュ出来た。広さも程よく、サイアムパラゴンの様に無駄に広くない。

ただ、物価が物価だけに、駐在の日本人すらいない。もはやそれ以上のレベルのデパートということ。見かけるのは主に中国人、そしてファラン(欧州人)だ。

屋上に行くと…そこにあるのは定番の映画館でも、フードコートでもない。

大量の本に囲まれた、カフェレストランだ。

ある人は本を自由に読み歩き、またとある子供連れの親は、親子で楽しく遊び場でくつろいでいる。子供を遊ばせる目的なのか、ここは時折日本人も見かけた。

本棚の向こうには、静かに仕事や勉強が出来るコワーキングスペースがある。

というかまぁ、言ってしまえば屋上全体がコワーキングスペースだ。それくらい静かで、集中出来るスペース。こんなに広いのに静かで過ごしやすい場所、バンコクのどこを探してもここしかない。

何度も言うが、私はここに来て、よく日本を思い出していた。とにかく、日本のデパートと重なり、センチメンタルになる。「静けさ」って重要なんだなと思った。

ただ、何を見ても買えない(笑)。私が出来るのはせめて、高級カフェに入ってクソ高いコーヒーを飲む事くらいだった。

そして…「いつか、いつか」の物語を頭で描いていた。この高級デパートの雰囲気は、私の仕事へのモチベーションを高めるには十分過ぎる環境だった。

「いつか必ず、成功してやる。今はどん底だけど、絶対に返り咲いてやるぞ。ここで買い物出来るくらいになってやるんだ。」

…独り、そう思っていたっけなぁ。

でも今思えば、日本を思い出してしまうその気持ちこそが、私にとっての素直な気持ちだったのかもしれない。


その67へ続く—

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