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肉の塊たち
大阪の旅が続いている。
道頓堀のスターバックスの窓からの眺め、電車からのホームの眺め、ホテルから見下ろす道路…
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そこにあるのはヒト、ヒト…そして、ヒト。
私は普段、15万人程度しかいない田舎町に住んでいるので、ヒトがとても多い様に感じる。
そりゃ東京やバンコクに比べれば少ないが、それでも多い。大都会ですよ。
釧路にいながらも時々思っていた事がある。人混みを見てそれを思い出した。
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何百、何千、何万…これだけの「意思」がそれぞれ全く別のドラマを展開している事自体、信じられない。少なくとも、私の脳では理解も処理も出来ない。
あの犬を連れた美女は帰ったら犬の体を洗い、ついでに自身もシャワーを浴びて、のんびりするのだろうか。
走っているあの少年は、家に帰ったらゲームでもするのだろうか。
バイクに乗って酒を配達しているあの人は、夜ビールでも飲みながら阪神の応援をするのだろうか。
…それぞれの「人間模様」。
それが3つ4つ程度ならまだ分かる。
だが…この無数の「バラバラの意識たち」が同じ空間で、私が創りしこの世にしっかり存在している事自体に、違和感しかないのだよ。
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何度も言うが、それって絶対に私の脳では処理し切れない。
じゃあ、今までの考察が間違ってるんだろって?
いや…そうじゃない。その結論を出すのはまだ早い。
やはり、ゲームシステムの「それ」と似た様な仕組みである可能性は捨て切れない。
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つまり、私にとってその時必要の無い領域の存在は、本質的には存在していない。
「天の目」になって彼らを見る。…そうする事で、それを強く思う様になった。
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有料記事内容に抵触するが、やはりこの「アイ」は私の目なのかもしれん。
私はあくまで、私という人間の人生ドラマを実践してる。その時、その瞬間に関与する物事以外は台本上存在しているだけで、厳密には存在していない。
例えば、私が家にいる時、おふくろは自分のお店で、お客の目の前で倒れた。
だが、実はそのプロセスは一切存在していない。「そういう設定」と人生の台本に書いてあるだけ。その可能性を否定する材料は無いはずだ。
病院に駆けつけたら、確かに管に繋がれて瀕死になったおふくろが存在したよ。でも、それはあくまで「結果」だ。「結果」の辻褄が合う様に、目の前のものが一つのビジョンとして具現化すれば良いだけのこと。そこに至るまでのプロセスは、実は重要じゃない。
…そう考えると、私の眼下に広がる人の群れ…あのヒトも、あのヒトも、そしてあのヒトも…
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あの肉の器には…何か入っているのだろうか…?
ただただ私の人生ドラマの都合に合わせ、特定のタイミングであそこを歩いている、肉の塊たち。
…それだけの話なのでは…。
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