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♯4 原理・原則を学び、大胆にやれ!

今まで出会った方、これから出会う方にインタビューで、人材育成についてお伺いする、『人材育成物語』
♯4『原理原則を学び、大胆にやれ!』お届けします。

○あなたはどんな人に影響を受けてきましたか…
○あなたはどんな風に人を育てたいですか…
○人材育成で忘れられないエピソードはありますか…

人材育成についてきくことは、その方の生き様を表すように感じる。
その話す言葉、表情、ストーリーに触れることはたまらなく興味深い。

☆今回インタビューさせて頂いたのは…
宮城県で訪問看護の会社、宮城訪問看護ステーション(株)の代表を務める
樋渡 恵久子さん にお話を伺いました。
本題に入る前に、樋渡さんとの出会いは…
正しくは初めてお見かけしたのは、約4年前とある講演会で、司会者として登壇された着物姿の女性、満面の笑顔から発せられる会場に響き渡る明るく大きな声。。。静かな会場を一瞬で陽の方向に大きく舵をきるそんな司会者が樋渡さんだった。初参加の私は衝撃を受けた!!そんな出会いからこうやってインタビューさせてもらうとはなんとも不思議なご縁である。今回のインタビューの話しぶりは、基本的に穏やかで聞きやすい落ち着いたものだった。人は振れ幅が大きいほど魅力的であることをまさに感じさせてくれる人だ。

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それではインタビュースタート!!
宮城県の看護専門学校を卒業し、憧れであった看護師としての仕事をスタートさせる。
20代前半若くして、結婚と出産を経験し、いつしか看護師という仕事はライスワークとなり、家事、育児、仕事を両立させる為、がむしゃらに働いたという。総合病院、循環器病院(透析)などに勤務。病院外部での仕事も増え、研究発表会では座長を務めるまでになり、日常は多忙を極めたが
『それも大好きな看護の仕事だったので続けてこれた』と振り返る。

そんな時、ある人の紹介で同業の看護師(管理者)を紹介される。
安易な気持ちで、どんな出会いがあるのかなぁと意気揚々と出掛けた。
そこで出会った方(女性)は背格好は小さいが、巨人に見える程のオーラを放っており、仕事内容(訪問看護)の説明をされたがほとんど覚えておらずただただ、『この人の元で働きたい!近くにいたい!』との思いが溢れてきた。今までの人生の中でこのような衝撃は初めてだった。
いわゆる、ヘッドハンティングされた会社は、訪問看護の事業所を全国展開し、質の高い訪問看護を提供している会社だった。その後、採用試験にもみごと合格し、’’憧れた人の元で働ける’’、’’直接薫陶を受けることができる’’と胸は躍った。ところが、憧れの上司は本社へ異動になるので、後継者として事業所の所長として辞令が交付された。

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【思っていたことと違う!】肩透かしを食らうとはこのことであり、人生は思い通りにはいかない時も多々ある。。。ものである。
そんなこんなで、訪問看護士(管理者)としての仕事がスタートするのであった。

その後、看護師の育成に携わることも自ずと増えていき、看護学校での講師やシンポジウム、講演会の講師依頼も増えるようになってきた。
人材育成に対して、大切にしていることは【なぜ】を教えることだ。(考えるようになってもらうこと)なぜこのような処置をするのか、なぜこのような説明が必要になるのかを理解してることが、自信にも繋がる。
その為には、原理・原則を徹底的に学ぶ、同僚、先輩、上司、医者、専門職の方への質問、相談をたくさんすることが重要であると自らの経験を振り返る。

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そして、念願の【あの方】の元では働けるチャンスがやってくるのである。
その方が、会社を退職し訪問看護会社を独立開業するスタッフとして声がかかった。

しかし…開業から1年を立たずして、その上司は脳出血の病に倒れてしまう。
後遺症で脳浮腫になり、意識がままならない状態が続いた。
心の中では『なんでよ!許せない!何も学んでいない!』との思いが込み上げてきた。治療中の集中治療室へ家事育児、仕事の合間を縫って毎日通い回復を祈り、リハビリを行った。
集中治療室のスタッフからは、【そんなリハビリは意味はないのでは】との陰口も耳にしたが、今できることをやる!と覚悟決め、来る日も来る日も続けた。
もちろん、会社の運営は任されることになり、スタッフ9名の生活も背負う経営者としての人生が始まることになる。思いもよらない形で経営者となる。
半年後、奇跡的に一命を取り留め、回復することができた。
今では、一部麻痺が残るものの事業計画の誤りや甘さを指摘されるなど、叱咤激励される間柄としてビジネスをアドバイスしてくれるまでに回復している。厳しさは今も健在と苦笑いをする。

現在、訪問看護会社は従業員に運営を任せ、デイサービスを提供する
フィットネス型リハサロンMK石巻 で利用者一人一人のペースに合わせた
介護予防、リハビリなどの健康寿命を伸ばす活動も行っている。

最後に今回のインタビューで印象に残った話を紹介したい。
訪問看護の従業員(特に若年者)へ伝えていることとして
『何があっても私が責任をとるので、大胆にやれ!恐れることはなにもない!』との言葉である。これは、根拠のない言葉ではなく、樋渡さんの経験と体験から出てくる本心であると感じた。

あなただけの、人材育成物語聞かせて下さい。
どこかの、だれかのヒントになれば幸いです。
それではまた。

ありがとうございました。

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