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幸運な病のレシピ(2)マユのご飯も手作り、細胞レベルではヒトもイヌも一緒。共にピンコロ人生を目指す。家族の食事を作る喜びと重責

ペットフードを食べているから犬も生活習慣病になるという「高級ペットフード」の宣伝を見た。あ、と気がついた。イヌもヒトも一緒じゃん、僕は2015年以来「乾燥・濃縮・抽出」工程を通った食事が辛い人生の終わりを迎えさせると考えていた。だから、「幸運な病のレシピ」と言う試みを続けている。

ミニチュアダックスのマユも家族なのに、仲間はずれにしていた。乾燥してポリポリの炭水化物60%のドッグフードにお湯かけて食べさせていた。

それから毎朝、僕ら家族の食事と一緒に作ることにした。

2019年の9月のことであった。

細胞からみた犬と人

1920年、インスリンを発見はイヌの膵臓を取り去る実験から始まった。1980年前後まで豚の膵臓から抽出したインスリンが人に使われた。

細胞のレベルで見たら人と豚は差がないのだ。少なくとも『膵臓から分泌されたインスリンが細胞膜上のインスリン受容体(GLUT4)に受け止められて、筋肉脂肪組織てブドウ糖の取り込み許可を与え、血糖値が下がる』と言う機序は一緒だ(脊椎動物はほぼ皆そうだ、もちろん魚も)。

イヌとバンディング飛ぶtの膵臓

食事を作ることの重責

家族から、変なもの食べさせたら承知しないからと言われた。専門家の作った食事(ドッグフード)をわざわざ止めて、自分で作るなんて自殺行為だと思われていたに違いない。

確かに、これは心配である。僕自身「政治的に正しい栄養学」に背を向けて自分なりの「正しい食事」を探している。僕の作ったものが彼に問題を与えたらどうしたらいいのだ。

自分の作ったもので何かあったら自分も死ぬ気で作るほかない。最後まで寄り添うのだ。これこそが家族なのだ。

医学や権威は所詮他人事である。そして、医師も栄養士もいずれ「政治的に正しいマニュアル」に裏切られる(笑)。


1)「塩分禁止」について

これは悩んだ。基本的に、前日の残った汁(夜に作ったもので肉と野菜がたっぷりはいっている)味付けは、僕らが食べてフツーに美味しいものになっている。

色々とwebを見ると、犬は汗をかかないから塩分を与えると腎臓に負担がかかると書かれている(だからドッグフードを買いなさい)。

これは困った。多分分子生物学の勉強をしていなかったらそうなのかなあとおもっただろう。人の医者も同じように塩分(取りすぎ)は危険だという。

しかし、細胞膜の内側と外側では常にNa<->Kポンプが働き細胞外はNaが多く内側はKが多くなっている。大事なのはここから先だ、この濃度差があるおかげで、細胞外部の様々な物質(ブドウ糖など)を取り込む時に(細胞膜が)風船のようになって細胞の特定の場所まで運んでいくのだ。

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では、イヌは塩分がないほうがいいのだろうか?血液内で塩分濃度が高くなりすぎると問題だ。特にカリウムとのバランスが取れていないと元気がなくなる。

血液検査で健康を測るのではなく、元気に楽しそうに生きているかを見て食事が正しいかどうかを考える。

人はしょっぱいと食べるのを止める。イヌは止めない。だから、味が濃くても一気に食べてしまう。それが問題だと考えた。血液は「身体の内側に広がる海だ」という。海の「しょっぱさ」が丁度いいと思う。

だから、マユのご飯を作るときには、何度も味見をする。ベースはキャベツとか白菜の刻んだものを茹でる。


2)「ネギ禁止」=生で食えるかテスト

これは、どうなのか分からなかった。自然の状態でネギを食べているならば問題は無いというのが僕の理屈だ。

なので、生のネギを鼻先に持っていった。嫌そうにするではないか。だからやらないことにした。

この「食えるかテスト」は役に立つ。シイタケをマユは食べない。少し大きめになっていると残すのだ。だから彼の体には合わないのだ。

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好き嫌いは大事な事なのだ。

給食ハラスメントと言う言葉がある。給食を残さず食べさせるというものだ。「栄養士の傲慢」とでも言おうか、僕は大嫌いだ。計算された食事を残さず食べれば健康になるとは何たる思い上がりだ。残さず食べて健康にならなかったら病気なのだろう(笑)。

「身体というコロニー」の代謝系が同じ人は2人といない。一人一人の個性は分子生物学のレベルから違うのだ。そしてその違いが食べ物の好みを決める。明らかにアレルギーとなって身体に現れる物以外にも、食事は様々な影響をを与える。症状が出ないからいいというものではない。そのヒトが食べ物を選び、自分らしく生きる。それが「よく生きる」という事なのだ。

ソフトの開発において、ユーザーに学ぼうとしない開発者を僕は馬鹿だと思う。「ユーザーがおかしい」と平気で言うやつはうつけ者だ。僕の商売ではユーザーというのは多くの場合、企業の方々だ。彼らが精一杯がんばって売って、その売上に少しでも貢献できた時、それに値するお金をいただくのが僕らソフトの開発者だ。傲慢な馬鹿な栄養士は、お役人様なのだ。もちろん素晴らしい人もいるだろうが、嫌なやつも多い。

とは言っても「わがままし放題」はだめだ。しかし、家族という檻を失った今、貪欲を諌めてくれるヒトはいない。

それが問題だ(糖尿病警察問題)。この話はまた今度。

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厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。