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マカロニ(映画):イタリアにおける家族の食べ物
エットーレ・スコラ監督の1985年の映画である。
マルチェロ・マストロヤンニとジャック・レモンの共演のイタリア映画、ジャック・レモン60歳の作品である。僕の一つ年下である。
僕は社会の大きな分水嶺をこの時期(1980年代)と考えている。
東京にいる頃、VHSで売られているのを買った。イタリアに惹かれることになったきっかけである。最近見直したいと思い、DVD(イタリア産:英語字幕ありと書かれていた)を買ったのだが、字幕がなかった(笑)。それでもちゃんと意味はわかった。やっぱ俺イタリア語出来るなあ。
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結婚する頃、新婚旅行でイタリアに行くことにした。イタリア語会話を見るようになり、ジローラモさんのことを知った。最初のクールだったからまだ「おとなしい優等生のジロさん」で、メインキャストになってから一気に弾けてしまうのであった。たしかクオモさんのパスタの番組や奥さんとのレシピ本をお出しになっていくのである。
ジローラモさんの本は随分持っているが、何と言っても一番好きなのは「豚のしっぽ」である。
彼のルーツである幼少期の物語である。素晴らしい文学である。そして僕の物語でもある。一読すると良いと思う。
小さい頃の食卓とその時代がつながっている素晴らしい本である。
イタリアでは有名な作品である。マチュトロヤンニいいねえ。
会社員は「時給で自分を売っている」のだ。勤務時間の間は、無駄は許されない。ビジネスマンのジャックにとっては非合理的なイタリアの風習が一つ一つ気に入らない。
この時代の、「イタリア人は昼食を食べに家に帰って、いつ戻ってくるかわからない。そんな怠け者だから日本に追い越された」という「論」を張る奴らがいた。エコノミックアニマルと持ち上げられ、バカにされていた時代である。
僕に言わせれば「エコノミック・スッレーブ」である。
もちろん飼い主の、経営者はしたい放題である。
しかし、イタリアの人たちは違ったのである。自分自身を大事にする生き方は、金では売れないのだ。
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効率一辺倒で、イタリア人を馬鹿にしていたジャックも打ち解けていくのだ。「ダンスウイズウルブズ」的というか、「アバター」的というか、この手の主題は僕は大好物。自分が変わっていくのである。
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明らかに、この時代のアメリカは「家庭というシェルター」が失われた時代である。そして、イタリアには残っていたのだ。
そして今のような貧富の格差はまだ表面に現れていなかった。
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食事のシーンが素晴らしい。驚くほど美しく美味しそうなのだ。食事をするたびにジャックは自分らしさを取り戻していく。
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食事は単に「栄養」を取り込むだけのものではない。その土地で生きているヒトと同じものを食べて、身体の内側に取り込むのである。
昨今の「高速道路を走りサービスエリアの売店で大量生産された食事を摂ること」が旅のようになってしまったのは残念である。
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僕の小さい頃は、会社の社宅があって、社員が集まって住み、「家族同士」の付き合いがあった。リストラなどということは出来やしなかった。
なにか個人的な都合があったら、それを優先した。仕事は皆でフォローし合えば良いのだ。近縁で農業をしていたら、助け合わねばならないのである。自分が辛いときには助けてもらうから他人をも助けるのである。
しかし、キャピタリズムは「人と人とが共に生きる」事を嫌う。社畜は、上司の指示に従って自殺するまで働かせられるのである。重要なのは利益と効率なのだ。新発田でも、工場の閉鎖跡ばかりである。海外に生産拠点をうつして、キャピタリストたちは大いに嬉しいであろう。
工場で働くヒトは、時代に適応できない愚か者なのである。
「共に生きる」という考え方ではなく、他人の足を引っ張って上に上がろうとするクソ野郎で満ち溢れていく。これは社会位のあらゆる場所で見ることができるようになる。
コスト安く作れない工場は閉鎖させられる。僕の父は、総務部長として、柄経営者の言うがままに首を切って生き延びた。僕はその金で学校を出た。父は辛かったろうと思う。
ジャック・レモン最高!
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この物語を通じて、ロバートは、家族の一員となる。素晴らしい。泣きそうである。宗教的な物語である。
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僕はジャック・レモンが大好き。まあ、何と言っても「アパートの鍵貸します」が一番。それ以外も嫌いな作品がない。春のジャック・レモンまつりである。シャーリーマックレーンが良いねえ。
エットーレ・スコラ監督はとても素敵な方である。これいがには「ル・バル」が素敵である。字幕なしでも楽しめる素敵な映画である。「生命のダンス」と言う事がよく分かる。
素晴らしい映画である。
これも、DVDになっていない。
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この映画のような働くことに対しての考え方は、イタリアにはまだ残っているようである。マイケル・ムーアさんはしっかりとドキュメントしている。
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厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。