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転職して、人生が変わりつつある。

すごいチープなタイトル 求人情報誌かな?
でも変わってきたのは事実で、最近人生が楽しい。
適応障害になっていた期間のお話が含まれているので、苦手な方は読まないことをおすすめします。

唐突な自分語り

今まで勤めていた会社は、工業団地にある食品工場で、毎日何万食と給食を作るところだった。
正直誰でもできるような仕事がほとんどだったが、私がいた部署は女性の主任が指揮する所で、面倒見が良く師事も的確だった。

しかし部署異動の話が来て、本当に嫌だった自分は頑なに断り続けた。
なぜなら異動先の部署が、7時間近く魚の切り身を並べるような場所だったからだ。休憩もトイレもなしで
だがしかし、結局部署異動させられてしまい、合わない環境により適応障害になってしまう。

仕事なんぞ出来るような状態ではなかった、毎日死ぬことばかり考え、薬を飲んでは寝て、何か食べては寝ていた。昼夜は逆転し、
誰とも話さない毎日
楽しくないテレビ
増えていく休職日数
減っていく貯金
積もっていく書類
薄れていく自己肯定感。
ある日外に出てみようと考えて、冬の寒い朝散歩をした。
とても寒く、凍死したくなっていく、このまま線路に飛び込めばいつか轢いてもらえるか、そんなことばかり考えていた。

でも日が昇った 太陽が昇ったのだ。

太陽は等しく輝き、すべてを照らしていた、冷え切った体が、グラスの氷のように、少しづつ溶けていくような感覚がした。
その日から、少しづつ外に出れるようになった、太陽をまた浴びたいと思うようになった。

心機一転、きっと職場の雰囲気も良くなっているさ、
と楽観的に考え、3ヶ月で復帰する、がすぐに退職してしまった。まぁ想像の通りだよね。
退職を伝えた際に上司から言われた言葉は「もう君はこの会社に要らないから」だった。

2ヶ月間のアルバイト生活

普通の企業は退職する旨を伝えてから少しの間はあるよね、その退職までの間、ふとタウンワークで見かけた清掃のアルバイトに応募する。
電話をするが、なんだか適当そうで、まぁいいかと思った。
面接に行くと、目つきの悪い大男の社員と、小太りで眼鏡の社長がプレハブ小屋で待ち構えていた。
結果は即採用、ひとまず仕事ができればよかった自分にとってはとても良かった。
ここの職場は結果から言うと「とっても楽しかった」
まぁなんというか自由な感じで、仕事さえできればなんでもいい、みたいなスタンスでみんな仕事していた。
面接をしたプレハブ小屋に集合し、ハイエースに揺られ仕事先に向かう、道中は皆のタバコの煙で燻されながら、グースカ眠っていた。

仕事内容は大体床の掃除、窓の掃除、ワックスがけなどなど、場所はビルや学校や会社や市の体育館と様々だった。仕事内容はほとんど力仕事や汚れ仕事だったが、日給だし終われば終わりだし、朝は早いが終わるのも早いし、実労働時間も短かった。

職場の雰囲気はふんわりとしていて、ほとんどのメンバーが仲が良く、若い自分に良くしてくれた。
皆それなりに苦労しているらしく、他人に対して優しかった。自分は元気にバイトしているだけだったが、それで充分だったらしい。
社員ではなくバイトだからだったかもしれないが、まぁ本当にこういう大人になりたいなという人ばかりだった、人情家というか、なんというか。
年相応のおふざけに付き合ってくれたり、それでいて年上らしく振る舞ってくれたり、沢山お話ししてくれたりした。

特に仲良くなった60過ぎのおじいが居た、その人とは2人ペアで仕事をすることが多く、面白かった仕事は「ATMに除菌フィルムを貼る作業、を路駐している車で待つ作業」だった。
ATMのある場所って結構駐車するとこなくて、大体路駐しながら作業する羽目になるのよね、駐車禁止で罰金取られるより、1人雇う方が安く済むってわけ。
そのおじいと2人ペアで、自分はATMの場所を地図で探しながら道案内をしつつ、留守番をする役目だった。
なので必然的にお話が増えていった、
昔は俺も〜とか、若い頃は〜とか言うけども、スマホをバリバリ使いながら楽天で買い物したり、Podcast聴いてたり、misiaを聴いたりする現代じじいだった。
その人にはなんでも話せた、歳の離れた友達が出来た気分だった、BTTFのドクとマーティみたいに。

就活しないとアレじゃん

まぁバイトでもそれなりには稼げたけど、いつまでもちゃらんぽらんしてると車も維持できなくなるということで、就活を始めた。
家庭環境は最悪だったけど、僕には友達がいた、それが唯一の救いだった。
中学時代の友達に手伝ってもらいながら、仕事を探す。

今回の就活には目的があった、以前は実家から追い出された際の駆け込み寺のような形で就職したが、今回は明白に「もっと成長したい、持っているスキルを活かしたい」と考えるようになった、えらいね。
実は調理師学校を出ていて、その際にサービスマンとしての資格をとったり、実際にホテルで実務経験を積んだりしていた。
実際調理の仕事って、相当調理に熱がないと続けるのキツいのよ マジで
なんで調理師学校入ったん? A.手に職が欲しかった
そんな意思でね、和食専門店なんか入ったらもう、ぶっ潰されるわけですよ、何もかもね、ここはもう割愛します。

そんなこんなで、まぁでもお客に接客するのは楽しかった、自分がサービスして、喜んでくれるのは本当に嬉しかった。
だから次はサービスの仕事したい、と考えるようになった。そんでまあ、色々探すわけですが、友達から提案があった、名前は伏せるが地元の観光などに力を入れて、IT技術にも資金を投じている旅館が、なんと家から800mのとこにあった。
宿からの観光地リストは、ドライブやツーリングで行ったことのある場所ばかり、結構人気のある所で、コロナが明けたらきっと海外のお客も増えると踏んだ僕は、履歴書を作り、面接にこぎつけた。

受かった

なんか面接前日に濃厚接触者になってしまい、リモート面接になった、焦りまくって参加したリモート面接は、マイクを差し忘れ、ハンバーガーのアイコンで参加してしまった。でもなんか受かった
なにが決め手だったのかは知らないけども、技術や経験や、地元愛を買ってくれたんだったとしたら嬉しかった。
「結果は1週間以内にメールで連絡します」と最後に言われたが、次の日に電話で合格通知が来た、なんやねん。

内定通知だか承諾書だかを書き、なんだかんだで出勤初日。
4月からの入社だったので、新卒の子たちと一緒に入社式をした、みんな若々しくキラキラしていてすごかった(小並感)

ホテルマンだよね?

入ったはいいが、全然接客しない、ほとんど清掃業務をやらされてしまう。
布団を敷き、部屋に残った衣類を片したりタオルを畳んだりトイレを掃除したりする毎日。
正直この頃は全然楽しくなく、いつ辞めようか考えていた。だってマジで楽しくないんだもん、キツいし。
時間も長く、最初は滝のような汗をかきながらみんなについて回るので必死だった。
多汗症?とまで言われるくらい汗をかいた。
敷地が広すぎて、ジャングルみたいで、革靴が毎日すり減っていった。

おまけに直属の上司がダルくて、昭和の権化みたいな人だった。
体をベタベタ触ってくるし、入って三日でもう忘れたのか!とか怒鳴るし、着いて来れないならもう面倒は見ないとまで言われた。今考えてもあの態度はおかしいな

1ヶ月後

なんだかんだで体力が付いてきて、体の脂肪がみるみる落ちていった、まぁ一日中2〜3万歩歩いてりゃね。
そしたらまぁ掃除もそんなに面倒じゃなくなってきた、立ち回りも覚えてきて、サボり方も見えてきた。
そしてここの連中、機械にめっぽう弱かった。
自分がいままでやってきた、バイクいじりやパソコン趣味など、ほんとうに趣味程度だったのに、それでもすごいすごいと言われるくらい、機械に弱かった。
講習の様子を動画撮って、軽く編集して動画をUPして共有しただけで、YouTuber扱いだった。鼻が高いね

1ヶ月たって早番が始まり、それが楽しかった。朝食を出す仕事だが、これは楽だし朝が強い自分にとっては本当に楽しい仕事だった、毎日これでいい。
あと味噌汁とかご飯も食えるし、余ったものも食えるし、メンバーもみんな優しかった。

いざ本格的な接客へ

そんなこんなで、レストランに入るルーティンが回ってきた、レストランでは特に誰も何をしたらいいのか説明はしてくれなかった。でもお客の前にでて実際に接客することは本当に楽しかった、調理場のレベルがそこそこ高く、お客のレベルも必然的に高かったのもあり、研修中バッジを付けている自分は無双状態だった。
お局ババァはいたが、ヨイショされるわけでもなく、排除されるわけでもなく、ただお局ババァだったのでまぁあんま気になってない。
調理の経験があったこともあり、大体料理を見ればなんなのかわかったし、客に添える一言が出やすくて、とっても楽しかった。

あとレストランの方がユニフォームがカッコいい。

そして現在へ……

旅館の定休日があり、仕事終わりにはみんなで食事に行ったり、労を労ったりして、仲良くなる機会がとても多かった。
まぁそのせいで出費はかさむけど……
ここでみんなとラーメンに行ったり、タバコを吸うメンバーでダラダラタバコを吸ったり、地元パワーを活かして店を紹介したりと。

調理場は全員男だが、接客となれば女性も増える、そして顔面偏差値がみんな高い、びびる。
歳が近いメンバーを車に乗せて、野郎と遊びに行っていた場所に連れていくとみんなキャッキャと喜び、しまいにはパパと呼ばれ始める。
そして今月末にはディズニーシーに行くことになる。
仲良くなりすぎだろ。
そんなこんなで、給料は少ないけど楽しくやっています。これからどんな目に合うかは分からないけど、職場のみんなが仲良しなのはいいことだよね。

なんだか幸せになると、それが無くなった、もしくは無くなるのが物凄く怖いんだよね、また1人になっちゃうのかって。
漠然とした不安に飲まれないように、慎重に、慎重に、
流れに任せすぎて、失敗しないように、慎重に
慎重にね。

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