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股関節216 人工股関節置換術と抜糸

おはようございます!
朝起きたら、いきなり内閣総理大臣になっていたら焦る塗山正宏です。


今日のテーマは、

人工股関節置換術と抜糸です。


人工股関節の手術では、必ず皮膚を切開します。

では、切開した皮膚はどのように閉じるのか、ちょっとおさらいです。

私が行っている仰臥位前外側進入法(ALS:Antero-Lateral Supine Approach)による人工股関節置換術の場合になりますが、筋肉を切っていないため、筋膜、皮下脂肪、真皮の順番に糸を使って縫合します。

真皮縫合したあとは、切開した皮膚を皮膚用の接着剤でくっつけます。

糸を使って、皮膚は縫合しませんし、ホッチキスも使いません!

皮膚用の接着剤を使用しています。


患者さんによく質問される内容として

「抜糸っていつするのですか?」

と聞かれます。


「抜糸はありませんよ。」(クールな顔)

これが私の答えです。

この皮膚用接着剤で皮膚を縫合している場合には抜糸はありません!

接着剤が自然にはがれるのを待つだけです。

それで終わりです。

ちなみに、私の場合は、創部に防水フィルムを手術直後に貼ります。

防水フィルムが貼ってあるので、シャワーはいつでも入れます。

そして、術後4~5日で防水フィルムは剥がします。


ここでひとつ注意点があります。

術後しばらくすると創部から皮膚の中を縫った糸が頭を出すことがあります。

傷から何かちくちくするものが出てくる場合があります。

そのまま時間と共に取れてしまう場合もありますが、なかなか取れない場合もあります。

放置しているとその出っ張った糸から、感染症を起こす可能性もあるので、傷から何か出ている気がする時は、早めに病院に行って処置をしてもらいましょう。

創部の状態が悪化してからでは遅いですからね。

何事も早めに対処していきましょう!


本日のまとめ

術後創部から何か出てきた時は、早めに対処しましょう!

「ほたるぅ~~~♪」

「北の国から」はそんなに見ていない整形外科医の塗山正宏でした。

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