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サッカー先進国アルゼンチンはなぜ強い?

【はじめに】

これまでスペインと日本の違いやアルゼンチンの育成にも触れてきましたが、今回は具体的に何をやっていたのか?など細かく説明していきます。

メッシは12歳の頃からスペインで育っていますが、アグエロ、テベス、ディマリア、そしてマラドーナなどの数々のスターを生んできたアルゼンチンの強さの秘訣に迫ります。

【アルゼンチンサッカーの仕組み】

アルゼンチンは、現在24のチームで1部リーグが構成されています。

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毎シーズンリーグのレギュレーションが変わり僕がアルゼンチンにいた当時はホーム&アウェーではなく1チームと1試合ずつ行いライバルチームと呼ばれるチームとだけホーム&アウェーが行われます。

要はリーベル対ボカ、ラシン対インデペンディエンテなどクラシコやダービーと呼ばれる試合だけホーム&アウェーが行われるという日本ではあり得ない形のリーグ戦になっています。

これは国民の、サッカーに対する情熱から生まれる形です。アルゼンチン国民は男女問わず9割近くの人がサッカーチームのファンです。そのファンの方々が1年で1番盛り上がる日がライバルチームとの試合の日です。

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僕がアルゼンチンにいた時にボカ派とリーベル派の友達同士の喧嘩を何度見たかわからないくらいです。

ボカファンの友達の家では弟がリーベルファンらしくボカ対リーベルの試合が行われた後は一言も交わすことができないと言い言葉を交わせば喧嘩になると言っていました。

このようにサッカーに対する情熱、クラブへの愛など国民全員でサッカーを盛り上げているというところがサッカーが強い要因の一つなのは間違い無いと思います。


【育成年代のアルゼンチンサッカーの仕組み】

育成年代は各年代でチームがあります。各年代チーム30人前後で構成されていて、毎年シーズン終了後から新シーズンスタートまでの間にクビを切られる選手が何人かいて新しい選手が入ってくるのです。

30人前後のチームで試合に出れるのは11人でベンチに入れるのが7人です。残りの選手はベンチ外となりシーズンを通して1試合も出れない選手が育成年代から存在します。

チーム内で熾烈なスタメン争いがあり、とにかくベンチメンバーに入ってやろうという思いがあり、スタメンの選手は常に良いプレーをしなければすぐに序列が後ろになり、ベンチメンバーが活躍すればすぐにスタメンになれます。

日本ではトレーニングマッチが多いですがアルゼンチンではシーズンが始まると多くて5試合ほどしか練習試合は行っていませんでした。

誰でも試合に出れるのが当たり前と言う環境はアルゼンチンには存在しないのです。

そしてアルゼンチンは選手に先行投資をするスタイルが主流で、各カテゴリーに監督とフィジカルコーチがいます。

1部のチームのクラブハウスには、選手寮、グランド、ジムと全て備わっています。

僕が所属していたインデペンディエンテは8つのグランドがあり、施設もかなり綺麗でした。

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このように育成にお金をかけて、いい選手を輩出しスターが生まれれば億単位の移籍金で売れるというのでクラブは成り立っています。

このような仕組みは大きな競争力を生んでいて、これもまた強さの秘訣です。


【アルゼンチンでの練習方法】

アルゼンチンでは基本的に、月曜日から金曜日まで練習で土曜日に試合を行い日曜日がオフ(日曜日に試合の場合は月曜日がオフ)です。

火曜日、水曜日あたりに軽重量の重りを交えたサーキットトレーニングを行い火曜日、水曜日、木曜日のいずれか1日もしくは2日紅白戦を行う日があります。

残りは、ボールポゼッションや戦術の動きの確認などで技術練習は行わず、試合の前日はセットプレーの確認をします。

育成年代はと言うとこれにプラスして技術練習とジムでの筋力アップのトレーニングがあり一つ一つの練習の強度もトップチームに比べて高いです。

基本的にジムでのトレーニングが週2日あり、ジムでのトレーニングとサーキットトレーニングがセットでやることが多いです。


【マガジン「サッカーは夢」について】


僕と伊達和輝の【普通じゃない2人】が送るマガジンとなっております。
共に中学生から海外でサッカーをし、生活をしてきた経験から感じていることを発信しています。

記事の中にも、有料の方にしか見れない内容もありますが、このマガジンで集まった全額を日本を含む、世界の子供たちとのサッカーを通じた支援活動の一部に使わさせて頂きます。

“Una pelota cambia el mundo”
サッカーボールひとつが世界を変える。


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