田原の窓1

「田原の窓」が始まりました

自己組織化する学校プロジェクトをスタートして10カ月が過ぎました。

計画的に進んでいるのではなく、行き当たりばったりで進んでいます。

どんな子どもたちと関わるのか、どんな人たちが、どんな想いを持って参画してくれるのかが分からないうちに「計画」を立てて進めると、計画と実際のズレが大きくなっていきます。

僕がやりたいのは、僕の頭の中にある計画を実現することではなく、子どものいのちが大切にされ、子どもが、学校に行くとか、行かないとかに関わらず、マイペースで成長して、ゆるやかに世界に繋がっていくプロセスを、当事者意識を持った多くの人たちが協力して支えるという動きを作ること。

そのために、何をやったらいいのかは、対話を重ねるうちに見えてくるだろうし、思いついたものは、どんどん試していけばいい。

そんな感じで10カ月が過ぎたんですが、計画を立てて実行して達成するという方法に慣れている人にとっては、意味が分からない10カ月だったかもしれませんね。

行き当たりばったりで進んできたので、そのときは分からなかったのですが、今、振り返ってみると、今までやってきたことは400人で土壌を作ったということだと思います。

種を撒いても、土壌ができていなければ、発芽して育ちません。だから、土壌作りに10カ月かかったのだと思います。

子ども自身が、自分がぶつかっている課題を解決するために動くのを、その子の世界を尊重しながらサポートできるような土壌は、どんなものならよいのか。

それを、10カ月間の対話を通して、考えてきたのではないかと思います。

どんな子どもが関わってくるのかが分からないので、あらかじめ型を作らずに、どんな種を撒いても育つような土壌生態系を準備しておく。

それが、自己組織化する学校プロジェクトなのかもしれません。

フリースクールや、居場所や、子ども食堂や、学校や・・・いろんなところにいる人たちが協力し合って、子どもが育っていくのを手助けしていくとき、世界全体が「学校」になります。

そういう動きを生み出していく活動が、自己組織化する学校プロジェクトなのかもしれません。

今日は、気仙沼にあるフリースペース「つなぎ」を、Zoomで訪問しました。

気仙沼から世界へ繋がる「窓」が開き、その窓に僕が現れて話をしました。

今日、はじめて入ってきたという中学3年生女子と「日本社会の違和感」について話をしたんですが、よく見ていること、よく考えていることに驚きました。

だんだんと仲良くなって、「やりたい」が出てきたときに、手伝える関係性を作っていきたいです。

そして、後ろに控えている400人を生かして、その「やりたい」を一緒に実現していく物語を紡いでいきたいです。


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