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4月から毎月NPOに寄付している話

もう3ヶ月目くらいになるだろうか。4月からとあるNPO団体に毎月1000円寄付している。月末が来るたびクレジットカードの明細に団体名と1000円の金額が表示されているのをみて、今月も自分は寄付したのだなと小さく嬉しくなる。

寄付先として選んだのは、教育関連のNPOとして活動している「カタリバ」のマイプロジェクト事業。

選んだといっても、もともとどこにしようか悩んでいたというよりはほぼカタリバ一択だった。キャリア教育などの事業を行っているカタリバに寄付したいと思ったのは、自分自身が高校生時代にこの団体との出会いによってその後の経験が形作られていったからである。

その出会いこそが、いま寄付をしているマイプロジェクト事業であり、「全国高校生マイプロジェクトアワード」だった。全国各地の地域で地域貢献活動や課題解決をはじめとして、高校生が主体的に実践するプロジェクトのいわばコンテストであるマイプロアワード。

自分はその1回目の1プロジェクトの参加者だった。彼らによってその後の未来が変わったのかどうかは分からない。けれど、10年以上ずっと残像として残っているあの場にいた大人たちとの会話、こんな大人になりたいと願ってしまった希望。

それから10回以上もの回数を重ね、現状がどうなっているのかは分からないことがほとんどで、2024年の高校生たちがどんなマイプロジェクトを作り上げているのかも直接には見ていない。伝聞とかメルマガに目を通すのはあるけれど。

しかしながら、機会の創出という意味では今を生きる高校生たちも2013年の自分も変わらないはずで、あらゆる高校生にとってマイプロジェクトを運営する人たちとの出会いが何らか自分の可能性に気づく出会いになってほしい(と願うのは偉すぎるだろうか)。

とくに、2013年の東北といえば震災復興の真っ只中で自分が高校3年間を過ごした石巻はあらゆるリソースが割かれた時期だった。東北の高校生をアメリカの某有名大学に招待してそこでまちづくりのプランニングについて学ぶという研修(今思えば参加しておけばよかった……)であったり、地元に来る大人も錚々たる人たち。可能性に溢れていたけれど、それはやはり震災バブルともいうべきで、普通に地方で生きていてそうなる可能性は限りなく低い。

しかも、有名人に会うとかアメリカに連れて行ってもらうとかよりも、もう少し近い距離感の人たちで「世の中にはこういう人たちもいるのか」と思える程よい衝撃感が大事なのかもしれない。

そんなこんなで(完全に老婆心というかお節介な希望も込みでありながら)、高校生のころにカタリバと出会ってから10年以上が経過した今、独身で多少は生活費以外にも回せるくらいに余裕ができたので寄付することにした。

(実は自分の寄付しようという意思とは全く関係なく、マイプロアワードの小さなOB会のような場に招かれて2月に会ったのだが)事業を運営している方々や今を生きる高校生に頑張ってほしいという意思表示として。

事業規模や予算からすれば、月1000円、年間12,000円など焼石に水くらいの小さな額だろう。それでも自分にできることをということで寄付をはじめた。

一方で、自分が寄付をする立場になって思う。アラサーになっても、やはり1000円は決して小さい額ではないと実感する。

高校生の当時、自分たちが立ち上げた活動のクラウドファンディングで寄付してくれた大人たちがいかにすごくて、優しかったのか。社会人になって強く感じる。

Pay forwardという言葉があるけれど、昔大人たちから受けた恩を返したいという思いの現れでもあるかもしれない。

あるいは、自分への激励でもあるかもしれない。18歳から周囲の大人たちに助けられて(迷惑もかけて)生きてきたが、毎月1000円払えるくらいにはなったぞ、これからも寄付できるように頑張るぞ、という自分への意思表示。

なにはともあれ、微々たるお金であるが、自分の投じたお金がどこかで運営の方々が高校生たちを支援するためになったり、高校生が大人たちとの出会いにつながっていたら嬉しい。

これからどこかのタイミングで送られてくるアニュアルレポートや送られてくるメルマガのこともあるが、それは追って話したいと思う。


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