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夢見モグラは空を待ち侘びて 12日目

モグラはいつものように気が向くままに地面を掘り進めていると、
掘り進めた先から声がするのに耳を澄ませた。
ルルルラララ。
気持ちの良い歌声のような気もする。
ルルルラララ。
助けを呼んでいるようにも聞こえる。
モグラはその正体を知りたくて、
日々ガリガリと爪を立てて掘り進めたが、途中光る大きな板があって、
その板を削っているうちに爪を痛めてしまった。
それでも毎日同じ時間に同じ場所に来て、
その声に耳を澄ませて、
その声の主の姿に、モグラは想像を膨らませていた。

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耳の話。


the Naked Kingという曲は、
裸の王様は鏡の前で悩んでいた〜という歌い出しから始まり、
翌朝目覚めたら”王様の耳はロバの耳”
と言うオチで終わる。
その続きを如何にして膨らませるか、というのが近々の課題。
カップリングという表現はあんまり好きじゃないけれど、
どうせなら目指せベストカップルなのである。

10年以上前に童話をモチーフにしたWeekly Fairy Taleという作品のように


・計算高いシンデレラ
・二度寝する眠れる盛りの美女
・開き直ったピノキオ


みたいにサザエさん方式に3本立て、というのも少し考えた。
が、しかし、

・不思議の国のポリス(不思議の国にもポリスはいるはず。)
・狼だっておっかない(赤ずきんが怖い人かもしれないし。)
・ジャックの豆の木(下ネタです。)
・マッチョ売りの少女(売りません。)

お察しの通りロクな案が浮かばなかったので、
さっさと切り上げ、大人しく、
ではロバの耳は今どうなってるんだろう。
というところから始めることにした。
(その方が物語のサイズ感的に作品が成長しそうだという理由もある、ていうか理由はほぼそっち。)

王様の耳は〜ロバの耳〜
なんか聞いたことあるくらいな、ちょっと有名なやつである。
わかったわかった。皆まで言うでない。ここで問題はその逆なのである。
では、ロバの耳の方は今、一体どうなっているのか。
どんなやりとりががあって王様と耳を交換したのだろうか。
契約、話し合い、無理矢理?もしくは偶然?
それとも無惨に切り落とされて…
王様の耳にロバの耳がついているのは何だかファンシーで許されそうなところがあるが、
ロバの耳に王様の耳がついているのは、
人面魚的なアプローチから想像するにかなり気色悪そうである。
ロバがもし自分の姿を鏡で見たらたいそう落ち込んでいるに違いない。

1日中ロバの耳のことを考えていて(歌詞、作品についてだよ)、
日が暮れていて怖って思ったところ。
それではまた明日。

本日は@hortensia_blue__ さんの表紙を使わせていただいております。
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余談


#夢もぐ #夢見モグラは空を待ち侘びて で表紙を作ってくださってるみなさん、いつもありがとうございます!基本エゴサの類は小心者なのでしないのですが(ちゃんと向き合ってくれる人に時間も労力も割きたい派とも言う)、他の方に薦めてくださってる方の記事を目にして、嬉しって思っておもわず。勿論あなただけの楽しみにしてもらうというのもとても大切。わかる。
そもそもこの連載のゴールの設定でいうと、この自粛期間中、それぞれが地下に潜っている時間を少しでも楽しんでもらうため、ということもありつつ、やはり主題としては、次の自分の、BIGMAMAの未来につながることがしたいし、制作物(おそらく春過ぎに出るであろう新作)を過程から楽しんでもらって、なんか面白いことができたらいいな、もはや自分が一緒に作ったくらいの、愛着を共に持ってくれたらいいなというのが、真っ直ぐなまでの下心。

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