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夢見モグラは空を待ち侘びて 5日目


モグラは日々の生活の中で、
たくさんの”ハジメマシテ”に出会った。
植物、生き物、ガラクタと呼ばれるかつて動いていたもの。
話しかけると返答をくれるものもあれば、
ただ黙ってこちらを見つめ微笑みを返してくれるものも多かった。
その度いつも胸のあたりがドクドクして、
少しだけ手が震えて、足が思うように前に進まなかった。
それでも最後には勇気を振り絞って、あるいは好奇心に負けて、
その一歩を踏み出した。
”ハジメマシテ”の数だけ、
モグラは目に見える形でも、目に見えない形でも、
自分の中の"ナニカ"が変わるのを感じていた。

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はじめての話


これは僕が「PRAYLIST」という曲と、
ボーカルブースで"ハジメマシテ"した時のこと。

正確に言えば音楽を0から立ち上げたのも、
歌詞を書いたのももちろん自分なので、
互いによく知った間柄ではあるのだけれど、
最終的に歌声を吹き込むその瞬間というのは、命を吹き込むようなイメージがあって、この曲がもしもオギャーと産声をあげた瞬間を選ぶとしたら、まさにこの瞬間なのではないかなと思う。

自分が歌を録音する時多くてもTake5、5回以内に納める。
(やればやるほど選択肢は増えるのは良いのだけれど、選ぶのもまた大変なのです。というかそもそも一発で決められるよう練習してこいという話。)その中から単純に滑舌の良いものだったり、音程のいいものだったり、なんだか表現が色っぽいものだったり、自分の好きなテイクを選ぶことになる。
それでいうと、この映像はTake0にあたる。
SOUND CHECKというやつだ。
(録音前のマイク、ヘッドホンなどの機材の調整がメイン、ウォーミングアップ、息継ぎの場所、歌詞の最終確認などの意味もあるけれど。)
そもそも、この映像、ましてやフル尺で世の中にお披露目するつもりなど更々なかったので、至極適当に、いつも通り、機材の音量を確認しているし、歌詞をその場の気分で修正もして、練習もしている。
まあ、こんな巣篭もりの昨今ですし、編集してくれているスタッフに免じて、というところ。
この曲がとても良い曲だと思っているので、もっと届いてくれないと困る気持ちももちろんある。それではまた、明日。


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本日の表紙は@ooaoicaooo さんの画像を使用させていただいています。

褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。