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あなたに訊きたい7つのこと#11<森本優×金井政人>

あなたにインタビューさせてくれませんか?

普段インタビュー"される"側のアーティストが、今度はインタビュー"する側"に。
他所ではあまり聞かれたことのないような、どうでも良いようでそんな事もないような、質問を贈り合う。
#あなたに訊きたい7つのこと  

2022装いを新たにして、今回はFM北海道から森本優さんをお招きしてお届けしたいと思います。
https://twitter.com/u_mocchori
https://www.instagram.com/u_morimoto/

今回も通常のインタビューに少々飽きてしまった筆者が、日頃お世話になっている番組への感謝の意を込めつつ、北の大地で今1番の熱量を持って音楽に、ラジオに向き合う森本優さんを半ば強引に道連れにするような経緯で、普通のインタビューとは少し違う角度から斜め上にも程があるお互いに7つずつ質問を贈り合い、お届けしたいと思います。


<森本優(FM北海道)×金井政人(BIGMAMA)>


まずは森本優さんから頂いた7つの質問について、私、金井政人が答えていきます。




1.「喜怒哀楽」友人になるならどの感情となりますか?



“喜楽”は友人には惜しいというか、恋人以上に密な付き合いがしたいです。
“哀”はどれだけ親身になろうとも、結局は当事者にしか解決できない感情のように思えます。
年々、怒ってくれる人の有り難さも身に染みていますし、
“怒”こそ、友人として、上手く付き合っていかなければならない存在のように思えます。




2.この世に存在する「乗り物」が1つだけになります。何を残しますか?



漠然と船を残したいな、と思いました。
交通手段としても勿論ですが、湯船、バスタブが無い世界は、
とてもじゃないけれど受け入れられません。



3.音楽に「感覚」を足せるなら「味覚・嗅覚・視覚・触覚」どれを足しますか?



プルースト効果といって、人は特定の匂いを嗅ぐことで記憶や感情が蘇ることがあります。自分たちの音楽をより日常の中で思い出してもらえたら、なんて下心のもと、最も興味があるのは嗅覚です。



4.もし小学校、中学校、高校の音楽の先生になったらそれぞれ「最初の授業」で何を伝えますか。



共通して、まず、きちんと自己紹介をすると思います。
自分がどんな人間であるかを、簡潔に3分、長くても5分のうちにまとめます。
ただの経歴の列挙ではいけません。飽きさせないように、興味が持続するように、それでいて自分がどんな人間かわかるように。
誇大広告は禁止、背伸びせずに、全エネルギーを注いで完結させます。
この人間から学ぶべきことがあるのかどうか、きちんと自身で判断してもらうためです。あとはもうわかりません。流れで。




5.経験して良かった「後悔」はありますか?



後悔という感情が、自分の頭や心の中から消える瞬間は、寝ている時間以外ほぼありません。
自分の行き過ぎた、または至らない言動や行動に対して、
常にブレーキとして作用してくれていると思います。
なので、どの後悔も踏み間違えさえなければ、良かったと言えます。




6.CDの形を円盤以外にできるならどんな形にしますか?



あっても無くてもいいですし、
気体でも液体でもいいですよね。
ただ、形に残して自分の手元に置いておきたい、という事は、
とても有難いことなので、大切な場所に飾りたくなる形がいいですね。
アイデアのうちの一つなのですが、BIGMAMAですから、
母の日にカーネーション、花の形をしていたら、なんて考えた事はあります。




7.金井さんの人生は今、何時何分ですか?



02:57。
ちょうど今この原稿を書きながらPCの右上で目に留まった時間です。
これからもうひと頑張りですが、
新たなる夜明けが近いのを予感しています。

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次に僕の贈ったあなたに訊きたい7つのこと、について森本優さんに答えていただきます。もし良かったら、あなたも是非質問の答えを考えてみてください。



1.あなたの声色がその目に見えたら、どんな色彩をしていると思いますか?



オレンジとイエローのグラデーション。温和と勢い。



2.もしもあなたがマイクだとして、話し手に何を望みますか?


想像力と距離感。私はあなたの声をそのまま伝えてしまうのでその先を考えてほしい。



3.今まであなたがしてしまったミスの中で、もっとも糧となるその栄養価の高かったものがあれば教えてください。



私がミスをしたことで多くの人の時間を奪ってしまったことがあった。「何を失敗したか」よりも「誰に迷惑をかけたか」という事実の方が私はショックでした。自分で補える失敗だったらいくらしても構わないけれど(しないにこしたことはない)、誰かを巻き込む失敗はしたくないと強く思うようになった。



4.話し手にとって、句読点の果たす役割について教えてください。


句読点の役割は「分岐器」だと思う。ラジオで話すようになって8年目になった私が思うのは「句読点さえ疑え」ということです。「正しく言う」のと「正しく伝える」は全く違う。前者の場合「句読点」はある種「正解の読み方」かもしれない。けれど後者の場合は「句読点」が邪魔をすることがある。打つべき場所が変わる。句読点を疑えば自分の中で言葉の分岐器が作れる気がする、、、なんて偉そうなことを言ってみました。



5.ラジオには出来て、他のメディアには出来ないことをこっそり教えてください。



ラジオは「不完全なメディア」だと思っています。リスナーからどんなメッセージやリクエストが届くか、スポンサーと一緒にどんなコーナーを作り、ゲストとどんな会話をし、音楽を届けるかで番組内容が変わります。ラジオだからできること、それは「共同制作」です。



6.言葉が電波に乗る前と、その後で、あなたが発した言葉にはどのような変化があると思いますか?



勝手に「完成」します。「私の言葉」はリスナーに受け取って貰えて初めて「森本優の言葉」になります。ラジオは受け手が全てです。「好き」にも「嫌い」にも「0」にも「1000」にもなる。オレンジ色だと思っていたけど届いたのは紫でしたっていう風に。



7.これまであなたがマイクに乗せた言葉の中で、最も気に入っている言葉を教えてください。



「無責任な大丈夫」:私は私でしかないので誰の事も理解できません。ラジオをやっているといろんな環境で生きている人がいると日々感じます。既に我々は頑張っているし大丈夫じゃない人もいる。それを分かったうえで私はこれからも「無責任な大丈夫」をラジオから言い続けます。


いかがでしたでしょうか?

皆様のお時間、お暇が潰れずに、ほんの少しでもふわりと膨らめば幸いです。

それぞれラジオの前で、ステージの上でお待ちしております。

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続きはまた気が向いた時にでも。それではまた明日。


褒められても、貶されても、どのみち良く伸びるタイプです。