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見えない会社-3


いつもありがとうございます。

前回の見えない会社-2から3がこんなに早く書くとは思っていませんでしたが、やはりコロナ禍で化学工場が少し緩んでいるのかも知れませんのであえて書きたいと思います。

先日のニュースで見たのですが、塩酸1200トンの流出。工場では周辺の住民に外出しないように呼び掛けたようですが、不安でたまりませんよね。タンクの底に穴があいてしまったようです。早く発見したので中和作業をしたようですが一部は海まで流出。
(8/29ヤフーニュース、他ネットニュース各社記事参考)


塩酸【HCl】の致死量は知っていますか?誤って飲む事は無いと思いますが大人で15~20g程度、子供であれば5g程度と言われています。もちろん個人差がありますし、塩酸は臭いがきついので飲む前に気が付くと思うので基本誤飲することはゼロだと思いますが、1200トンで20gが致死率と考えるとどうなるか?

1200トン=1200000000g 6千万人分・・・日本人約半分の致死率になる量を流出したという大変恐ろしい事だと思います。ニュースを見ると流出に気が付き早くから中和剤で処理をしていたが、間に合わず途中から増員したようですが、それでも結果多くを流出し海まで達したようです。


塩酸は日本の法律で劇物(塩化水素10%以 下を含有するものは除く)に指定され、かつ腐食性の強い物質です。塩酸を取扱う者は、関連 する法規(毒物及び劇物取締法など)、塩酸の 性質および取扱いの注意事項をよく知り、必ず 守って安全を保たねばなりません。塩酸は不燃性の無色透明又は淡黄色の液体で、25%以上の濃度のものは発煙性(塩化水素ガス、塩酸ガス)がある強酸です。塩酸ガスは激しい刺激臭があり、強い腐食性があります。塩酸ガスは人畜に有害で大量に吸入すると中毒死します。
【参考資料(一部抜粋):安全な塩酸の取扱い、日本ソーダ工業会】


基本的には漏洩した場合を想定して、タンクの周りには防液提があるはずです。もしくは流水溝という流れ出さないように溝が作られているので海に流出するという事は考えにくく思います。なぜ流出してしまったのかまでは書いていませんでしたが、その後のフォローをしっかりとして欲しく思います。

塩酸は様々な場面に使用されていますし現代社会には欠かせなくなりました。この後の原因の究明と対策、そして恒久的な処置含めて発表をして頂きたいと思います。そして作業に関わった方も3名が軽い中毒症状になったようですが、安全には過剰と言う言葉は無いと思いますので、安全対策も今一度見直す必要も感じました!



化学工場が好きな人間のつぶやきでした!




いつも最後までありがとうございます。



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