ほとけさまのおしえ「言葉の綾」
皆さんは「言葉の綾」と聞いて、思い浮かべることはありますか?
本来は「ことばを飾って巧みに言い表わすこと」や、「ことばの巧みな言いまわし」という意味だそうです。
でも「言い訳」のときに使ったり、わざと「間違えた解釈」をしたりするときに使ってしまったりします。
例えば「井の中の蛙大海を知らず」ということわざは、「世間知らずな人」を揶揄してこう言ってしまうのではないでしょうか?
でも、本来の意味はそうではありません。
実はこのことわざには「続き」があります。
それは、「されど空の深さを知る」というものです。
つまり狭い世界であっても、物事を突き詰めれば「深い部分まで知ることができる」という意味になります。
他にもクラーク博士の「少年よ大志をいだけ」にも続きがあり、それを繙くと意味がより深まるのです。
そしてそれは「仏教も然り」だと思うのです。
「他力本願」や「悪人正機」などは、言葉の奥の深い部分まで解釈してはじめて「味わい」が出てくるのではないかと思っております。
宗教全般に言えることかもしれませんが、世間から離れて「小さい世界」に入ることは、一見すると「世捨て人」のように思われるかもしれません。
でもその道を突き詰めれば、きっと様々な「ものの見方」を知ることもできると思うのです。
そして井の中ならぬ「片田舎の小さなお寺」にいながら、そういう見方に「触れていければいいな」と思っております。
☆今日の一句☆
仏教の
なんたるかを観る
井の中で