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気胸にかかって入院した話③


長身で細身の若い男性がかかりやすいとされている疾病「肺気胸」

に、なんの前触れも無く襲われた中肉中背の女性

が、初めて経験した手術・入院の話をしていきます。

これから気胸にかかる人たち、初めて入院することになってパニックになっている人たちのほんの少しの気休めになったら嬉しいな

という気持ちは8%くらいで、残りの92%は自分の人生経験(レア度★★★★☆)として書きます。

第2章はこちら


第3章 人間てくだぶっ刺さってても生きてるんだなあ


どんどん息が苦しくなる中、急いで胸腔ドレナージというプラスチックの管を肺に指して、さす治療に入りました。

驚いたのは、病室で少し休んでいたらそのまま先生が来てはい、麻酔さしますね~ってラフな感じでプチ手術がはじまった事です。え、え?こんなに簡単に始まるの?

局部麻酔がじわじわ効いてきて変な感じ…おお…これが胸腔ドレナージ…ぶすぶす刺さってくるのが分かる…気持ち悪い…。

意外と痛くないなあと思ってたら最後の最後にゴリゴリゴリイ!!!!!ってきました。もう文字通りゴリゴリゴリイ!!!!!です。いった!いってぇ!!!(ばっっかくっっそ!!!)って少年のような声出ました。

このプラスチック人工物を身体に刺さないと生活できないというのはなんだかショックでした。が、フィギュアスケートのプルシェンコ選手が腰にボルト入ったままあのパフォーマンスを見せれるのか…と思ったら大尊敬があふれたし、一週間くらいは頑張ろうと思いました。

じーーっとしながら、さてこの一週間は何をしようと考えつつうとうとしつつ、少しずつ呼吸が回復していくのを感じていました。昼間に自宅を出てからあっという間に夕飯の時間、初の病院食に感動したけど、利き手の右側を動かすとドレナージの部分がズキズキするのであまり口に入りませんでした。残念…このまま痩せるかもしれん…(遠い目)。

入院期間のお供はネットフリックスで「ボールルームへようこそ」、漫画「D.Gray-man」そして学校の課題と、勉強中のカラーコーディネーター検定テキストに決めました。(笑うと肺が痛いので爆笑はしなくて済むコンテンツを選びました)

ぼーっとしてるとあっという間に1日終わるのがなんだか怖かったです。21時消灯に早すぎだろと思いながら、なんとなく夜の病院とこれからの入院生活にそわそわドキドキし、母が差し込んで行ってくれたテレビカードを使って勇者ヨシヒコを見ながらホッと一息ついて眠りにつきました。(もちろん笑ってしまうからミスチョイスだった)1分1円でテレビ見るって新鮮な感覚。

この日に思ったことは、ほんと実家でよかったなと、世話してくれる人がいてよかったなと。自分が肺に管刺さってぴえんぱおんしている間に、母がすべての支度を揃えてキャリーケースを持ってきてくれて何かと世話をしてくれて…(現在はコロナ対策で長時間面会はできませんが)。これは一人暮らしとかだったら相当面倒だぞと思ったので、もし周りの一人暮らしの友達が緊急入院するってなったら助けに行くって決めました。あと早いとこ結婚しよとも思いました。

次回は意外と動けるようになってきた翌日からの入院ライフを思い出しながら書いていこうと思います。



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