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中島知久平ー軍人、飛行機王、大臣の三つの人生を生きた男を読んで

読み終わってみると、この本は中島知久平の人生を時系列に沿ってまとめ、世情と中島の考えていたであろうことを推察し、人柄と業績を知れる本だった。

中島知久平の残した業績を詳しく知ることができた。

知って驚いたことは、中島知久平は戦争に賛成で、日本軍が大打撃を受けるまで楽観的だった。軍人であり、戦艦が主流だった時代に飛行機という、先見の明を持ち、ひたすら国の発展を願っていたのは本読めば明らかだったが、そのひたすら邁進する姿は僕の想像を越えていた。

中島知久平は、ただひたすら国の発展を願い、自分の信じる道を見いだし、計画し、実行した人だった。

やはり、この頃は、自分の国の発展を第一に考え、他国に侵略されないようにすることに必死だったのだと改めて思う。

ただ中島知久平は、その中でも同調圧力には屈さず、自分の信じる国の為を思う道をひたすら突き進んだ人だった。

そして、必要以上に前に出ようとせず、考え抜く人だった。

軍や会社、政党といった異なる組織の中で活躍したからには、尋常じゃないコミュケーション力があったのは、簡単に想像できる。

そんな人でも、日中戦争には賛成で、日本軍が中国や中国人に対してしてきたことには、洞察に欠けるところがあったのだと知った。

やっばり、人というのは、時代とその人間性の両方を見ないとわからないのだな、と思った。

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