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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書158 見える化11 50年前-宇宙へのメッセージ:パイオニア10号の金属板

見える化11  50年前-宇宙へのメッセージ:パイオニア10号の金属板

概要

1972年、木星探査機パイオニア10号が打ち上げられました。この探査機には、地球外生命体に向けて人類からのメッセージを記した金属板が搭載されていました。

この金属板は、カール・セーガンとフランク・ドレイクによって設計され、星間ボトルメールのような役割を担っています。本稿では、パイオニア10号の金属板について、その背景、デザイン、内容、そして宇宙へのメッセージとしての意義について解説します。

1. 星間ボトルメール:人類からのメッセージ

パイオニア10号の金属板は、宇宙空間を漂流する星間ボトルメールのようなものです。地球外生命体に人類の存在を知ってもらうために、そして未来の世代のために、人類のメッセージが込められています。

2. 金属板の設計:カール・セーガンとフランク・ドレイク

金属板の設計は、天文学者カール・セーガンと宇宙物理学者フランク・ドレイクによって行われました。セーガンは、科学と社会を融合させた活動で知られ、ドレイクは、地球外生命体の存在確率を推定するドレイク方程式で有名です。

3. デザイン:シンプルで普遍的な表現

金属板のデザインは、シンプルで普遍的な表現を目指しました。

人間男女の姿、太陽系、地球の位置、水素原子の構造などが描かれています。これらの図像は、言葉や文化を超えて理解できるよう工夫されています。

4. 内容:地球と人類の情報

金属板には、以下の情報が記されています。

⑴太陽系における地球の位置
⑵人間の男女の姿
⑶水素原子の構造
⑷探査機の打ち上げ日時
⑸地球の位置を示す天体図

これらの情報は、地球外生命体に人類の知識と技術を理解してもらうためのものです。

5. 宇宙へのメッセージ:未来への希望

パイオニア10号の金属板は、人類の未来への希望を象徴しています。地球外生命体との交流を夢見て、人類が宇宙へメッセージを発信したのです。

6. 現代における意義:人類の未来への問い

パイオニア10号の金属板は、現代社会においても重要な意義を持っています。地球外生命体の存在は、依然として謎に包まれています。金属板は、人類が宇宙における自身の存在意義を問いかけ、未来への希望を託したものです。

まとめ

パイオニア10号の金属板は、人類史上初の星間メッセージです。宇宙空間を漂流するこの小さな金属板は、人類の探求心と未来への希望を象徴しています。

参考文献

Sagan, C., & Drake, F. (1972). A message from Earth. Science, 175(4024), 881-884.
https://en.wikipedia.org/wiki/Pioneer_plaque

補足

パイオニア10号は、現在も太陽系外縁部を漂流しています。金属板が地球外生命体に発見される可能性は極めて低いと考えられていますが、人類の宇宙への挑戦を象徴する重要な存在です。


Think Universality.Think Difference.


m.m

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