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プログラミングスクール への個人的考察


今日の プログラミング学習 は Progate を初めとしたオンライン教材や 
MENTA 等の学習サポートサービスの登場により非常に多岐に渡ります。
それに伴い、この 2, 3 年で プログラミングスクール に求められる環境や、担う役割にも変化があったように思います。


僕自身も 3 年前、とあるプログラミングスクールを卒業しています。
当時、初めて MacBook air を購入し、その翌日には HTML, CSS の学習を始めたため、大変苦労しました。謎に CSS の float プロパティ を理解したことで、プログラミングを分かった気になったのも良い思い出です。


本記事では、それらプログラミングスクールの中でも特に転職を目的としたスクールの変遷に着目して個人的な考察を記載したいと思っています。
現在、プログラミングを学習されている方や、Webエンジニアへの転職を目指されている方のご参考になれば幸いです。


プログラミングスクールの変遷
では、まず初めに 2020年 9月 現在 ネット上で高い評価を集めているスクールの特徴について考えてみたいと思います。
転職目的のスクールですと、やはり企業の採用者目線で評価の高い人材を育成することがゴールになるので、以下の様な特徴が挙げられそうです。

・業界やキャリアのナレッジが得られる
・カリキュラム内容が高度で実践的である
・現役 Web エンジニアのコードレビューがある
・オリジナルポートフォリオ が作成できる
・転職サポートが手厚く、転職率が高い


受講者にとって魅力的な要素が多い反面、講義の難易度からリタイアする方も一定数いらっしゃり、無事完走した暁には人気の自社開発企業に転職できるというケースが多いようです。
さて、ここで注目したいのは オリジナルポートフォリオ の存在です。


プログラミングスクールの時代的な変遷を見るに、かつては ポートフォリオ の質が蔑ろにされていた時期もあったように思います。
具体的には、既存アプリケーションのクローンアプリや、受講者の方々が画一的な成果物を作成するカリキュラムが横行していた時期です。


すると 採用担当者 は、クローンアプリ や、オリジナリティに欠ける ポートフォリオ を提示する初学者に対して、面接時に受け入れない方針等を取り始めます。実務で通用しないケースが多かったためでしょう。
そして、そういった噂は SNS などで途端に拡散されていきました。


その結果、ポートフォリオ の質や独自性、技術スタック を担保することが、転職する上での定石であるという風潮が生まれます。
以前に比べ、初学者にも容赦なく技術力が求められるようになったため、挫折してしまう方も増えてきたのだと思います。


転職をゴールとした場合、どうしても採用担当者の方が求める Webエンジニア像 を追求する必要があるため、ここまでの一連の流れは、ある意味で理に適っていると思います。また、技術力の高いエンジニアが増えていく構図になっているため、その点は良い兆候であるとも言えるでしょう。


ポートフォリオ戦争の予兆
一方で、プログラミングスクール業界の未来を予想するに、今後要求される ポートフォリオ の質は熾烈を極めていくと考えられます。
現時点では、発想や、使用技術などで差別化を図り、努力した分だけ報われる構造に見えますが、それもどこかで頭打ちになるのではないでしょうか。


画一的な成果物が拒まれるに至ったように、いずれ独自性以上の付加価値が求められる日が来るはずです。例えば、マネタイズ実績や、アクティブユーザー数、社会的意義など。より質の高い成果物を求めて、ポートフォリオ戦争に発展してしまいそうな雰囲気すら感じます。


また技術的観点から見た場合、短期間に比べて、長期間での実装の方が、
よりクオリティの高いポートフォリオを作成できるはずです。これら条件を考慮すると、転職するためには、より長く、より険しいポートフォリオ戦争を勝ち抜かなければいけない時代になっていくのかもしれません。


あくまで個人的な予測の範疇を出ませんが「永きに渡るポートフォリオ戦争は、突出したエンジニアを輩出した反面、これまで以上に多くのプログラミング戦死者を生み出した」という幕引き。そこで勝ち得た方々のみにWebエンジニアの適性があると判断するのも、些か残念な気がしてしまいます。


モノつくりの意義
個人的に、プログラミングでの作品制作は、転職ポートフォリオ以上の意味を持つと思います。もちろん高い技術を求めるのが理想的ではありますが、徒らにクオリティを追求するあまり、挫折してしまう人や、自分には不得手だと感じる人が増えてしまっては、本末転倒のように思います。


自分自身、冒頭でお話ししたスクールでの経験を振り返って、「卒業までに一定の成果を出さなければ生き残れない」という環境下で学習していた場合、途中で自信を失っていた可能性もあります。あくまで、自由に学習して来れたからこそ、プログラミングの面白さに気付けたという次第です。


また、仮にポートフォリオ戦争に勝ち残り、転職を掴んだ方々も、その後エンジニアであり続ける努力は別途必要になるはずです。そう考えると、まずは自分の作りたい物を制作することや、プログラミングの純粋な楽しさに触れることの意義は、もっと尊重されるべきようにも感じます。


逆説的でありますが、確かな技術さえ身に付けられれば、現場で活躍する機会はあるはずです。転職という短期的な目標のみを掲げるのではなく、参加者の方が小さな成功体験を積み上げ、プログラミングに魅せられるような環境を用意することにも、同様に価値があるのではないでしょうか。


プログラミング学習の在り方
自分自身、GAOGAOゲート という研修事業に携わっている関係で、プログラミング教育の本質的な部分に関しては、常に意識していく必要があるように感じます。そして、参加者の方々の長期的な展望のために、自分が何を提供できるかを考え続け、試行錯誤していくつもりです。


最近は、就活中の卒業生の方々を交えてチーム開発を実施し、より実務に近い体験を提供するといったことにも挑戦しています。もちろんその経験がキャリアパスなどに繋がれば非常に嬉しいのですが、それ以上にプログラミングの魅力や、チーム開発の楽しさに触れてもらいたいと思っています。


参加者の方が本当に作りたいものを作る支援や、進みたいキャリアへのサポートを行うことができ、研修卒業後もメンターや、卒業生どうしで一緒に学習し続けられるような、そんなプログラミング学習の在り方が GAOGAOゲート の実現していきたい世界観です。


上手くまとめられず大変恐縮ですが、現プログラミングスクール への個人的考察 を述べてみました。ここまで、ご拝読いただき有難うございます。
今後も GAOGAO の Core Value である "世界中で「モノつくり」の 連鎖を起こす" という目標に向けて、摩擦を恐れずに挑戦していきます。


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